研究課題/領域番号 |
03452280
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
畠山 力三 東北大学, 工学部, 助教授 (00108474)
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研究分担者 |
石黒 静児 東北大学, 工学部, 助手 (10193301)
飯塚 哲 東北大学, 工学部, 助教授 (20151227)
佐藤 徳芳 東北大学, 工学部, 教授 (40005252)
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キーワード | 不均一高周波 / 進行する高周波 / サイクロトロン共鳴 / 粒子ドリフト / プラズマ輸送 |
研究概要 |
平成3年度購入済み備品の接触電離プラズマ生成用直流電源を用いて行った。“不均一高周波電磁場中のサイクロトロン共鳴におけるプラズマ粒子ドリフト"の実験を継続した。すなわち、Qマシーン磁化プラズマ中において、電磁結合による軸対称(m=0)モードのイオンサイクロトロン周波数高周波電磁振動を励起し、平成3年度に実験的に観測されたアンテナ周辺プラズマの膨張・収縮現象の詳細を明かにした。このアンテナ直下での大規模な膨張・収縮は、印加した大振幅高周波電磁場の時間スケールで周期的に発生している。静電エネルギー分析器を用いた測定によると、磁場に垂直方向のイオン温度も高周波の時間スケールで上昇と下降を繰り返し、高エネルギーイオンはプラズマ中心とアンテナ端を周回運動して、遂にはアンテナ打撃に到る径方向の外側に向かうイオンドリフトが発生していることがわかった。以上のアンテナ直下のプラズマ柱の挙動は、モデル高周波電磁場の下での単一粒子の数値計算結果と定性的に一致することが確かめられた。さらに、アンテナから離れたプラズマ柱の下流域では近傍高周波が減衰しているにも拘らず、高エネルギーイオンはプラズマ柱の中心部に集中していると同時に、プラズマ柱の密度分布は定常的に中心ピーキングしていることが観測された。このことは、イオンの半径方向内側ドリフトの発生を示唆しているので、第2の課題である"円周方向に進行するサイクロトロン周波数高周波によるプラズマ粒子ドリフトの制御"の研究を開始した。この原理に関し、式を用いずに物理的描像を得ることに成功し、平成3年度の摂動法による解析結果と合せて理論を完成させた。実験的には、プラズマ柱の円周方向に等間隔に設置されるアンテナアレイの製作及び位相制御高周波回路の製作を終えた。今後は、アンテナへの印加高周波の円周方向における進行方向を定め、誘起される径方向プラズマ輸送を調べる。
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