装置の開発: スレスレ入射回析(Grazing Incidence Diffraction=GID)法のための2軸型回析装置を完成し、極めて優れたGIDパターンが得られることが示された。装置の開発に関しての研究成果を、1992年11月シンガポールにて開催のアジア結晶学会にて発表した。 非対称反射に関する実験: 表面の構造を解析するためには、入射角を小さくしてX線の深さ方向の侵入を押さえなければならない。そのためには、従来の一般的方法とは異なる非対称反射を用いなければならない。非対称反射に関する研究を放射光および本研究で開発した装置を用いて行い、放射光および本装置が採用している平行ビーム系が、非対称反射の実験に極めて適していることが示された。これらの研究成果は、1992年8月に開催のデンバー会議にて発表、論文1報が受理、他の1報が投稿中、そして残る1報は1993年北京で開催予定の国際結晶学連合会議にて発表予定である。 データ解析用のソフトウェアーの開発: 解析用ソフトウェアーの開発に関しては、プロトタイプを完成した。より使用に適した形態にするため、その開発を現在継続して行っている。
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