研究課題
一般研究(B)
環境教育の実践に際して、学校教育全体の中での位置付けを把握しておくことが、教育内容・指導方法の検討を容易にし、環境教育の進展に寄与すると考えられる。この観点から、学校教育における体系的な環境教育指導計画案の作成に関連する各種の調査・検討・授業実践を実施した。1.各教科(道徳を含む)内容の環境教育的視点からの分析国語、美術、家庭科、生活科、理科社会、保健、技術、算数および道徳について、教科目標との整合性から可能な内容を学習指導書・教科書の分析に基づき整理・考察した。学校教育全体での各教科の位置付けが明確になり、授業案の作成など具体的な展開を進展させる指針が得られ、プログラム作成に有用な分析結果である。2.児童・生徒の環境意識調査児童・生徒の環境への関心・理解、認識、関連活動の参加経験、環境学習への意欲、また自然とのかかわり方について全国規模の意識調査を実施し、報告書「児童・生徒の環境と環境学習に関する意識」、および「子供時代の自然とのかかわり方に関する調査」に取りまとめた。関心・興味は大きいが、本来有しているべきと考えられる知識・情報が不足している。また、現在の子供にとって自然が身近な存在でなくなってきている状況を定量的に把握した。3.授業実践によるカリキュラムの検討技術における環境教育実践例の報告は非常に少ない。そこで、身近な問題であるが、関連情報の不足している『騒音』を主テーマとする試行授業(新居浜東中学校)を実施し、研究報告として発表した。今後の取組み方について指針が得られた。その他家庭科における実践事例、および西ドイツにおける事例を収集・分析した。なお、今後の展開として、本研究成果を基礎に環境教育の体系的なプログラムを作成する。
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