研究課題/領域番号 |
03453068
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
三位 信夫 千葉大学, 工学部, 教授 (30009253)
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研究分担者 |
青木 直和 千葉大学, 工学部, 教務職員 (80143262)
久下 謙一 千葉大学, 工学部, 助教授 (10125924)
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キーワード | ホログラフィ / 超微粒子乳剤 / タンニング処理 / 写真化学 / 位相ホログラム / 回折効率 |
研究概要 |
1.前年度の研究成果から得られた設計理論より、最良の超微粒子・超硬調写真乳剤を調製し、銀-ゼラチン比、乳剤層の厚さ、硬膜度がホログラムの画質(回折効率とSN比)に与える影響を調べた結果、つぎの知見が得られた。いずれも、記録した干渉縞に不要な歪みを与えない条件を保つ必要があることをを示唆している。 (1)乳剤層は、ある程度の硬膜が必要である。 (2)塗布厚は10μmぐらいが良い。 (3)塗布銀量は必要最小限にした方がよい。 (4)乳剤層の塗布の均一性と塗布面の平滑性が重要な因子となる。 2.タンニング漂白液の組成変化、処理工程の変化などの影響を調べ、その機構を検討した結果、つぎの知見が得られた。 (1)タンニング漂白では、Cr^<3+>生成速度とゼラチン架橋速度のバランスが重要となる。タンニング漂白液の組成や使用液の稀釈倍率は、これに基ずいて最適条件が保たれなければならない。 (2)漂白反応で生成したCr^<3+>が干渉縞の未露光部分に拡散するのを抑制するため、稀釈使用液は硫酸塩を加えて飽和状態にするとよい。 (3)記録した干渉縞に不要な歪みを与えないように、中間定着や中間乾燥などは行わない方が良い。 (4)ゼラチン硬化型ホログラムは、画質が良いと云われる臭素ガス漂白による漂白型位相ホログラムと比べて、回折効率は同程度であるがSN比が高く、クリアーに見える。
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