研究課題/領域番号 |
03453074
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
神谷 寛一 三重大学, 工学部, 教授 (00024597)
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研究分担者 |
松岡 純 三重大学, 工学部, 助手 (20238984)
那須 弘行 三重大学, 工学部, 助教授 (20189179)
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キーワード | ゾル-ゲル法 / ガラス / ガラス複合体 / 光学非線形性 / 半導体ドープガラス / 金ドープガラス / シリカガラス薄膜 / 構造解析 |
研究概要 |
ゾル-ゲル法で作製される光機能ガラス複合体として今年度研究を進めたのは(1)CdS半導体微粒子をドープしたシリケートガラス及び(2)金微粒子をドープしたシリカガラス薄膜であり、微粒子の生成条件、ゾル-ゲル反応条件、光学特性について以下の成果が得られた。 (1)溶液中に作った界面活性剤のミセル中でCd^<2+>とS^<2->を反応させて CdS微粒子を作り、その後Si(OC_2H_5)_4の加水分解によってシリカ薄膜でカプセル化すること、又はSi(OC_2H_5)_4の代わりにチオフェノールを添加してフェニル基でキャッピングすることによって凝集を防ぐことにより、30A^^°程度の微粒子を作った。つぎに、これをゾル-ゲル反応でシリケートガラス中に埋入し、その光学特性を調べた。 量子サイズ効果による光学非線形性とそれに対するマトリックスの影響を確認した。 (2)昨年度から継続しているもので、Si(OC_2H_5)_4とNaAuCl_4を原料としてコーティング膜を作り、加熱することで10〜30A^^°の金微粒子を含むシリカガラス膜を作った。今年度は、とくに熱処理条件と微粒子のサイズ、粒径分布の関連を中心に研究した。その結果、本方法で作られるものがイオン注入法などで作られるものより大きな光学非線形性を示すことを明らかにした。 (3)ゾル-ゲル法で得られるマトリックスゲル、及びガラスの構造が上記複合体の機能を評価する上で重要になるので、単味のシリカゲル及びガラスの構造解析を行ない、ゲル及び低い温度で焼成して得られるガラスが溶融法で作られるものとは異なることを明らかにした。
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