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1991 年度 実績報告書

燃焼合成プロセスの解析

研究課題

研究課題/領域番号 03453078
研究機関大阪大学

研究代表者

宮本 欽生  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (60107084)

研究分担者 田中 功  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (70183861)
キーワードセラミックスー金属複合材料 / セラミックスー金属間化合物複合材料 / ガス圧燃焼焼結 / TiCーMi / TiーSiーC / Ti_3SiC_2
研究概要

セラミックスー金属,セラミックスー金属間化合物複合材料の一環として、TiCーNi系およびTiーSiーC系の燃焼合成反応とガス圧燃焼焼結による緻密化挙動について研究し、以下の知見を得た。
TiCーNi系では、Ni添加による燃焼合成温度の変化を実測し、熱力学計算による温度と一致することを確認した。この結果、本系の燃焼合成がほぼ断熱状態で進行することが判明し、また計算した断熱燃焼温度を反応を制御するパラメ-タとして利用できることがわかった。又、Ni添加による組織変化、強度、ヤング率、熱膨張率、熱伝導率の変化を解析し、TiC/Ni傾斜材料設計の指針を得、同傾斜材料の作成に成功した。
TiーSiーC系では、出発組成によって、Ti_5Si_3,Ti_3SiC_2,TiC,SiCおよびTiの内、2相以上の複合相となる。ガス圧燃焼焼結は、反応温度が2000℃以上と高く、かつ冷却速度も〜500K/分と速いため、プロセス中での相安定性は材料の緻密化や微細組織に大きく影響する。例えばSi組成が多い領域では、Ti_3SiC_2を含む高温安定相が凍結された焼結体となる。又、反応時にはTi_5Si_3ーSiC相であったものが、冷却時表面より低温安定相で高密度のTiSi_2ーTiC系に相転移し、焼結体内部に気孔が残される場合もみられた。Ti組合が多い系で、反応時Ti_5Si_3ーTiCが形成された場合は、室温までこの化合物系が保持された。炭化物組成が増えると、高融点高硬度相のため緻密化が難しくなるが、Ti組合が多いTi_5Si_3ーTiCーTi系ではほぼ完全に高密度化し、曲げ強度1115MPa,破壊靭性10MPa√<m>の良好な機械的特性を示す複合材料が得られた。
TiーSiーC系では、新しい材料としてTi_3SiC_2単相焼結体の合成が期待される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] X.Ma: "GasーPressure Combustion Sintering of TiCーNi Composites Using HIP" Hot Isostatic Pressing ーTheory and Applications Proc.3rd Int.Conf.on HIP. 445-450 (1992)

  • [文献書誌] H.Klemm: "Gas Pressure Combustion Sintering of Materials in the TiーSiーC System" Hot Isostatic Pressing ーTheory and Applications Proc.3rd Int.Conf.on HIP. 451-456 (1992)

  • [文献書誌] X.Ma: "A New Route for New Composites:GasーPressure Combustion Sintering" Proc.of the 1st Int.Symp.on the Science of Engineering Ceramics. 7-12 (1991)

  • [文献書誌] H.Klemm: "GasーPressure Combustion Sintering and Hot Isostatic Pressing in the TiーSiーC System" J.Materials Science.

  • [文献書誌] 宮本 欽生: "ニュ-セラミックス.4,no.8「燃焼合成の化学ー加圧燃焼焼結法」" ティ-・アイ・シ-, 6 (1991)

  • [文献書誌] 宮本 欽生: "ニュ-セラミックス4.no.9「燃焼合成の化学ー合成過程」" ティ-・アイ・シ-, 5 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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