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1992 年度 実績報告書

量子サイズ効果を有する半導体超微粒子の光化学特性とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 03453089
研究機関大阪大学

研究代表者

米山 宏  大阪大学, 工学部, 教授 (80029082)

研究分担者 井上 博史  大阪大学, 工学部, 助手 (00213174)
内田 裕之  大阪大学, 工学部, 講師 (20127434)
キーワード半導体超微粒子 / 量子サイズ効果 / 蛍光 / 光誘起電荷移動 / 非線形光学特性 / 粒径制御 / 表面修飾
研究概要

本研究では、半導体超微粒子の実用上の有用性を明らかにすることを目的として、超微粒子の光化学特性及び光物性について、量子サイズ効果の評価を踏まえて詳細に検討した。
1.ポリエチレンオキシドマトリクス中に調整したCdS超微粒子の蛍光特性とその制御
ポリエチレンオキシド中に取り込ませた量子化されたCdS超微粒子(CdS/PEO)はS^<2->欠陥に由来する橙色の強い蛍光を示した。また、PEOのイオン導電性を利用して固体状態でNi^<2+>イオンを出入りさせるセルを構成して通電すると、蛍光強度をある程度制御できることもわかった。
2.湿式法によるInAsおよびGaAs超微粒子の合成と非線形光学特性
従来、合成が非常に困難であったIII-V化合物半導体InAs超微粒子(Q-InAs)を湿式法により合成することに成功した。Q-InAsの粒径は1-8nmであり、量子サイズ効果による吸収スペクトルのブルーシフトを示した。また、Q-InAsやQ-GaAsが優れた非線形光学特性を有することも確認できた。
3.CdS超微粒子の粒径分離と光誘超電子移動反応速度の粒径依存性
粒径分布の広いCdS超微粒子コロイドをゲル電気泳動法によって粒径分離し、超微粒子上からメチルビオロゲンへの光誘起電子移動速度を調べた結果、粒径が小さいほど単位表面積当りの電子移動速度は高く、量子サイズ効果により伝導帯位置の負電位シフトと関係づけて解析することができた。
4.表面を化学修飾したPbS超微粒子の表面構造と光誘起電子移動反応
4-ヒドロキシチオフェノールで表面修飾した粒径が均一なPbS超微粒子を調製し、元素分析、NMR、コンピュータによるモデル計算により、表面構造を原子レベルで解析することに成功した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Hiroyuki Uchida: "Photochimical Properties of Cds Microcrystals Prepared in Poly(ethylene oxide)." Denki Kagaku. 60. 706-710 (1992)

  • [文献書誌] Tsukasa Torimoto: "Surface Structures of Pbs Microcrystals Modified with 4-Hydroxythiophenol and Their Influences on Photoinduced Charge Transfer." J.Am.Chem.Soc.,.

  • [文献書誌] 米山 宏: "半導体超微粒子の光化学特性" 日本写真学会誌. 54. 580-587 (1992)

  • [文献書誌] 米山 宏: "量子化半導体超微粒子の合成と応用" ファインケミカル. 21. 17-23 (1992)

  • [文献書誌] Hiroshi Inoue: "Photocatalytic Conversion of Lactic Acid to Malic Acid through Pyruvic Acid in the Presence of Malic Enzyme and Semiconductor Photocatalysts." J.Chem.Soc.Faraday Trans.,. 88. 2215-2219 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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