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1991 年度 実績報告書

高分子の二次元拡散に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03453113
研究機関京都大学

研究代表者

根本 紀夫  京都大学, 化学研究所, 助教授 (90027053)

研究分担者 井上 正志  京都大学, 化学研究所, 助手 (80201937)
尾崎 邦宏  京都大学, 化学研究所, 教授 (00027046)
キーワード二次元拡散 / 蛍光光漂白 / 表面 / 界面 / 吸着 / ポリスケレン / ポリビニルピリジン / ラテックス
研究概要

本研究は,吸着により表面ないしは界面上に拘束された高分子の二次元拡散機構の解明を目的として計画されたものである。二次元拡散係数Dldtの測定装置は現在市販されていないので,本年度はDldtの測定法として蛍光漂白回復法を採用し,主として装置の設計・製作を行った。外部からの震動を除去するため装置全体を除震台に載せ,アルゴンイオンレ-ザ-からの波長488nmの青色光をビ-ムユリメ-タ-で拡大・平行光束とし,1インチ当り200本のロンキル-リングの縦縞像を落射蛍光装置つきの顕微鏡システムを用いてラベル化高分子単分子膜表面に結像させる。特刻t=0で蛍光色素を光漂白した後,入射光強度を約1/1000におとし,試料からの蛍光強度I_f(t)を測光する。I_f(t)は高分子の二次元拡散により時間とともに回復していくから,回復過程の解析よりDlctが求まる。この方法で現在問題となっているのは,単分子膜であるため蛍光色素の絶対数が小さく,測定が極端に困難なことである。またレ-ザ-光のドリフトのためS/N比が小さく,良いデ-タが現在では得られていない,イメ-ジ・インテンシファイヤ-或はモデュレ-タ-とロックインアンプの組合せによるS/N比の改善を現在考えているが,製作の完了は当初より大副に遅れる見込みである。
一方ポリスケレンのニトロベンゾフラザンのアミン誘導体によるラベル化には成功した。またラベル化ラテックスには市販品があるので購入,テストを行っている.ポリビニルピリジンのラベル化は初めたばかりである。
単分子膜ではないが,ひも状ミセルを形成する界面活性剤ミセル中でのラベル化界面注性剤の二次元拡散についてはすでに測定を行い,有用な知見を得っっある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山村 武: "界面活性剤ミセルの拡散と粘弾性第II報 塩濃度効果" 日本レオロジ-学会誌. 19. 140-146 (1991)

  • [文献書誌] Norio Nemoto: "Diffusion of a DyeーLabeled Cetyl dimethylamine In Corporated in Rodlike Micelles at Cetyltrimethy lammonium Bromide in agueous Sodium Salicylate Solutions" Langmuir. 7. 2607-2613 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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