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1991 年度 実績報告書

酵素触媒を用いる多糖類の合成

研究課題

研究課題/領域番号 03453114
研究機関東北大学

研究代表者

小林 四郎  東北大学, 工学部, 教授 (10026198)

研究分担者 宇山 浩  東北大学, 工学部, 助手 (70203594)
正田 晋一郎  東北大学, 工学部, 助教授 (10143364)
キーワード酵素触媒重合 / セルロ-ス / セルラ-ゼ / フッ化βーDーセロビオシル / セロオリゴ糖 / マルトオリゴ糖 / アミラ-ゼ / フッ化αーDーマルトシル
研究概要

本研究の目的は、酵素触媒を用い、新しい糖質モノマ-を基質とする重合反応を開発し(酵素触媒重合)、試験管内でセルロ-ス及び関連多糖類を初めて合成することにある。
1.非生合成経路によるセルロ-スの合成
セルロ-スは天然に最も豊富に存在する有機化合物であり、βー1,4結合を有する立体規則的なグルコ-スポリマ-である。これまで、セルロ-スの化学合成が、重縮合あるいはカチオン開環重合等により、数多く試みられたが、未だに成功例は報告されていなかった。今回、セルロ-スの加水分解酵素であるセルラ-ゼに着目し、これを触媒として有機溶媒ー水混合系でフッ化βーDーセロビオシルを作用させたところ、重合反応が速やかに進行し、セロオリゴ糖及び水不溶性多糖(合成セルロ-ス)が得られることを見いだした。生成多糖の構造はCP/MAS固体NMRによるβー1,4結合からなる立体規則的多糖であることを明らかにした。また、X線回折による、合成セルロ-スはII型の結晶構造を有し、高結晶性であることが分かった。本研究は、人工の場でセルロ-スを合成した初めての例である。
2.アミラ-ゼ触媒によるマルトオリゴ糖の合成
糖基質としてフッ化αーDーマルトシルを用い、メタノ-ル/水混合溶媒中、アミラ-ゼ触媒により重合が進行し、マルトオリゴ糖を与えることを見いだした。
今後、さらに他の糖質モノマ-及び触媒酵素を組み合わせ用いることにより、種々の多糖類の選択的合成を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Kobayashi: "Novel Method for Polysaccharide Synthesis Using an Enzyme:The First in Vitro Synthesis of Cellulose via a Nonbiosynthetic Path Utilizing Cellulase as Catalyst" J.Am.Chem.Soc.113. 3079-3084 (1991)

  • [文献書誌] S.Kobayashi: "Enzymatic Polymerization of αーDーMaltosyl Fluoride Utilizing αーAmylase as Catalyst: A New Approach for Synthesis of Maltooligosaccahrides" Macromolecules.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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