研究課題/領域番号 |
03453127
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
反応工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
諸岡 成治 九州大学, 工学部, 教授 (60011079)
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研究分担者 |
大城 桂作 九州大学, 工学部, 教授 (40038005)
草壁 克己 九州大学, 工学部, 助教授 (30153274)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | セラミックス / ウィスカー / CVD / 複合材料 / 表面処理 |
研究概要 |
セラミックウィスカーはきわめて高い強度を有するため、FRP、FRMなどの複合材料の原料として注目される。本研究は、気相反応法(CVD)によって、連続的にしかも高効率でウィスカーを生産する反応システム、及び気相系でウィスカー表面の修飾を行うプロセスを開発するとともに、複合材料の要素としての評価を行なうことを目的とし、以下に示す成果を得た。 (1)反応器に霧化したフェロセンとチオフェンを吹き込み熱分解して、鉄の微粒子を気流中に生成させて触媒とし、ベンゼンを熱分解してカーボンウィスカーを生成させ、至適反応条件を明らかにした。 (2)炭素粒子の表面に、粒径が確定している鉄コロイドを高度分散させて触媒とし、基板上にウィスカーを高密度で製造するプロセスを確立した。ウィスカー生成初期の触媒粒子の挙動を高分解能SEMによって観察した結果、触媒粒子が基板から浮き上がった後は、浮遊法による生成状態と同じであることをはじめて明らかにした。 (3)炭素源とイオウ源を変えてカーボンウィスカーを製造し、その特性に及ぼす原料の影響を明らかにした。 (4)粗粒子を流動化した流動層内で、装置内の滞留時間を任意に設定して、しかも連続的にカーボンウィスカーを製造するプロセスを考案し実証した。 (5)カーボンウィスカーにSiC薄膜をプラズマCVD反応によって均一にコーティングする技術を考案し実証した。 (6)酸化物ウィスカーを流動化して、熱CVD反応による酸化スズでその表面をコーティングし、導電性を有する酸化物ウィスカーを製造する技術を考案し実証した。 (7)得られたウィスカーをプラスチック等の母材に混練して複合化し、その高度が著しく増加することを確認した。
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