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1991 年度 実績報告書

細菌の細胞複製を製御する因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 03453137
研究機関東京工業大学

研究代表者

永井 和夫  東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (00011974)

研究分担者 和地 正明  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (90192822)
キーワード大腸菌 / DNAー膜複合体 / HーNS / oriC / 細胞分裂 / 染色体複製 / mre
研究概要

染色体複製を同調化した大腸菌を用いて複製開始直後の菌体からDNAー膜複合体を調製した。複合体中の構成成分を明らかにするために以下のことをおこなった。まず複合体中の蛋白質をSDSーPAGE、銀染色を用いて解析したところ、17KDaの蛋白質が見い出された。分子量的に類似するヒストン様蛋白質HーNSとの異同を精製したHーNSおよび抗HーNS抗体を用いて調べた。17K蛋白質は抗HーNS抗体と反応しないこと、HーNSとSDSーPAGE上での移動度が異なることから、HーNSではないと結論した。しかしながら、複合体中にHーNSも微量ながら含まれていることが判明した。今後、17K蛋白質、HーNSを複合体構成成分の有力候補として、17K蛋白質の精製同定、HーNS欠失株中での複合体形成を検討していく予定である。次に、複合体中のDNAを特定するために、Koharaの全染色体入ファ-ジライブラリ-に対するハスブリダイゼ-ションをおこなった。その結果、少なくとも複製開始直後の複合体中にはoriC領域のみが含まれていることがわかった(Res.Microbiol.1991,142:155ー159)。
mre遺伝子による細胞分裂の制御では、mreBCD遺伝子の下流に存在する2つのオ-プンリ-ディングフレ-ム(orfE,orfF)のDNA塩基配列を決定した。orfEは591bpよりなり197アミノ酸、分子量21515の蛋白質を、orfFは1467bpよりなり489アミノ酸、分子量55363の蛋白質をコ-ドしていた(Gene,1991,106:135ー136)。今後,orfE,orfEの細胞分裂における役割を明らかにしていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takao Kataoka: "Only oriC and its flanking region are recovered from the complex formed at the time ofintiation of chromosome replication in Escherichia coli" Research in Microbiology. 142. 155-159 (1991)

  • [文献書誌] Masaaki Wachi: "Sequence of the downstream flankig region of the shapeーdetermining genes mreBCD of Escherichia coli." Gene. 106. 135-136 (1991)

  • [文献書誌] 和地 正明: "大腸菌細胞の伸長と分裂の制御機構" バイオサイエンスとインダストリ-. 49. 28-31 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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