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1992 年度 実績報告書

免疫組織・細胞化学的手法によるジベレリンの動態の追究

研究課題

研究課題/領域番号 03453142
研究機関東京大学

研究代表者

室伏 旭  東京大学, 農学部, 教授 (00011916)

研究分担者 中嶋 正敏  東京大学, 農学部, 助手 (50237278)
西沢 直子  東京大学, 農学部, 助手 (70156066)
山口 五十磨  東京大学, 農学部, 助教授 (00012013)
キーワードジベレリン / 免疫細胞化学 / 葯(イネ) / イネ(葯)
研究概要

本研究においては、植物ホルモンのうち特にジベレリンについて、生理現象発現との関連を追究するために細胞内局在性を明らかにすることを主眼とした。材料としては、インゲン未熟種子やイネの葯を用いたが、イネの雄性不稔と葯中のジベレリン含量との間に密接な関係のあることが示唆されていることと、ジベレリンの固定状態および免疫染色の良否から、主にイネの葯について、ジベレリンの局在を追究した。
前年度液体ヘリウムを用いて急速凍結し、四酸化オスミウム/アセトンで後固定し、樹脂に包埋したイネ(品種:修鵬)の開花直前の葯から超薄切片を調整し、これを葯の主要活性型ジベレリンであるGA4とその生合成前駆体であるGA24に注目し、一次抗体として抗GA4モノクローナル抗体、抗GA24モノクローナル抗体、二次抗体に金コロイド標識した抗マウスIgG抗体を用いて染色し、電子顕微鏡による観察を行った。その結果、GA24が葯壁の細胞のミトコンドリア、核(特にクロマチン)、クロロプラスト、球状体、クチクラ、花粉細胞の細胞壁外層、ミトコンドリアに複合体として存在する可能性が示された。核にGA24が存在することは、これまで活性型ジベレリンの前駆体としてしか認識されていなかったこれらのジベレリンが何らかの生理作用発現の制御の関わっている可能性を示唆するものである。GA4についてもGA24と同様の部位が染色され、これらの部位への局在が示唆されたが、染色の特異性を支持するコントロール実験が完全でなく、なお研究を継続中である。ジベレリンの細胞内局在性について明らかにしたのは、本研究が初めてであり、本研究の成果を出発点として、ジベレリンの生理作用に関する細胞レベルでの研究が進展するものと期待される。また、イネの雄性不稔の新しい局面からの研究にも貢献するものと期待している。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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