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1991 年度 実績報告書

ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン型素子を用いる生物活性天然物のエナンチオ制御合成

研究課題

研究課題/領域番号 03453152
研究機関東北大学

研究代表者

高野 誠一  東北大学, 薬学部, 教授 (20004559)

研究分担者 菅原 勉  東北大学, 薬学部, 助手 (50006350)
キーワードエナンチオメリゼ-ション / ジシクロペンタジエノ-ル / リパ-ゼ / 不斉アシル化 / キネチック分割 / フィゾスチグミン / エストロン / アファノルフィン
研究概要

まず基本原料の1つであるジシクロペンタジエノ-ルの両対掌体を光学的に純粋に得る手法の確立をはかり,有機溶媒中リパ-ゼを用いる不斉アシル化による分割法を確立した.さらに両対掌体を相互反転させるエナンチオメリゼ-ション法を確立し両者を任意の対掌体として機能させ得ることになった.
この分子に対するコンベックス面からの立体選択的な試薬の接近を基礎として淡水産のノルベンゾモルファン型アルカロイドであるアファノルフィンの最初のエナンチオ制御合成を達成し,ついでカラバル豆アルカロイド,フィゾスグチミンの合成,アスピドスペルマ変型アルカロイドであるゴニオミチンの最初のエナンチオ制御合成による絶対配置の決定,ステロイド,エキレニンの実質的に最初のエナンチオ選択的合成を達成した.さらに同定した骨格の特性をフィッシャ-インド-ル環形成反応に適用し,この反応を初めてエナンチオ制御操作に用いる手法を確立した.これによってフィゾスチグミンおよびその同族体であるフィゾベニンのより効率的なエナンチオ制御合成,さらにβーキュパレノン,ヘルベルテンおよびアプリシン等のセスキテルペン類のエナンチオ制御合成にも拡張することが出来た.それに加えてルイス酸触媒存在下にこの基質から得られるエノン体がすぐれたジエノフィルとなることを見出し,これによって従来法に勝る完全なエナンチオならびに立体制御下のステロイドホルモンであるエストロンの短工程合成法を確立した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Seiichi Takano: "The Enantiocontrolled Total Synthesis of Natural (ー)ーGoniomitine" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.462-464 (1991)

  • [文献書誌] Seiichi Takano: "Expedient Preparation and Enantiomerization of Optically Pure Dicyclopentadienone(Tricyclo[5.2.1.0^<2,6>]decaー4,8ーdienー3ーone)" Synlett. 636-638 (1991)

  • [文献書誌] Seiichi Takano: "Enantiocontrolled Total Syntheses of (ー)ーPhysovenine and (ー)ーPhysostigmine" J.Org.Chem.56. 5982-5984 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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