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1992 年度 実績報告書

テトロノマイシン類の効率的合成法の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 03453155
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

吉井 英一  富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (50019105)

研究分担者 堀 耕造  富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (50173612)
野村 敬一  富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (30019111)
キーワードイオノフォア / 抗生物質 / テトロノマイシン / テトロナシン / 合成 / テトロン酸 / 天然物
研究概要

本研究は,α-アシル-β-テトロン酸系ポリエーテル・イオノフォア抗生物質テトロノマイシンとテトロナシンの効率的全合成を達成するとともに,同等以上の活性をもつ構造単純化モデルの創製をめざすもので,平成4年に天然テトロノマイシンの初の(現時点で唯一の)全合成を報告している.本年度は類似構造をもち共通する10個の不斉中心が鏡像関係にあるテトロナシンの全合成を達成することができ,両天然物の実用的合成の開発に多くの指針をうることができた.
1.シクロヘキサンC環部の合成:本セグメントはテトロノマイシンのそれとエナンチオメリックであることから,(S)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸メチルより調製した2,4-ジメチル-2,7-ノナジエン酸エステルの還元的閉環反応(L-セレクトライド)によって骨格と立体化学を確保,官能基変換によって目的物を得た.
2.テトラヒドロフランA環部の合成:L-ラムノースより誘導した4,5-ジヒドロキシ-2-メチルヘキサナールの不斉クロチル化と閉環により,5個の不斉中心をもつA環部スルホンを合成した.
3.テトラヒドロピランB環部の合成:C環部の場合と同一の出発原料を用いて1,3-ジヒドロキシ-4-メチル-7-ヘキセンを得,そのピラン閉環によって正しい立体配置を確保,B環部アルデヒドを合成した
4.トリエーテルAB環部の合成:両ヘテロ環部のジュリア・カップリングで行なった.
5.テトロナシンの全合成:トリエーテル部エステルとC環部アルデヒドの縮合によりABC環を合成,最後に本研究者が開発した新規テトロン酸骨格合成法に従い,テトロナシンの初の全合成を達成した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 堀 耕造: "The First Total Synthesis of Tetronasin(139603)" Tetrahedron Letters. 34. (1993)

  • [文献書誌] 堀 耕造: "Total Synthesis of Tetronomycin" Journal of Organic Chemistry. 57. 2888-2902 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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