研究課題/領域番号 |
03453158
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
古谷 力 北里大学, 薬学部, 教授 (10050345)
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研究分担者 |
川口 基一郎 北里大学, 薬学部, 助手 (10146334)
折原 裕 北里大学, 薬学部, 助手 (30137905)
広谷 正男 北里大学, 薬学部, 助手 (50050547)
浅田 善久 北里大学, 薬学部, 講師 (90118779)
吉川 孝文 北里大学, 薬学部, 助教授 (80050540)
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キーワード | 植物組織培養 / 物質変換 / 配糖化 / 水酸化 / 還元 / テルペノイド / 強心配糖体 / 毛状根 |
研究概要 |
配糖化可能な水酸基をもたないモノテルペン[(+)-および(-)-フェンコン]はツキヌキユーカリ培養細胞により水酸化され、新たに導入された水酸基にグルコースが配糖化した化合物へと変換され、それぞれ6,3種の新規変換物を得た。また、(+)-および(-)-カンファーの変換で得られたそれぞれ7,8種の変換物については、その変換経路を中間体の投与により明らかにした。特に、これまで得られたツキヌキユーカリ培養細胞による双環性モノテルペンの変換結果を総合すると、最初の水酸化位置は基質がもつ酸素官能基に対してendoの方向からおこると考えられる。また、その位置選択性についてはR-体、S-体で違いが認められた。 薬用ニンジン毛状根を利用したバイオリアクターによる(RS)-2-フェニルプロピオン酸の変換について検討した。グルコースをはじめとした糖のエステル型配糖体4種が得られ、その約50%を培地中に放出した。さらに、2ヶ月以上の長期連続変換にも成功した。 イネの倒伏軽減剤として開発されたイナベンフィドの活性体(S-体)を合成するために、イナベンフィドケトンの立体選択的還元を各種植物培養細胞を用いて検討した。試みた細胞の中では、ダイズ培養細胞が一番高い変換率を示した。 ストロファンツス属植物カルスからの再分化植物体の育成に成功した。その成分について検討したところ、原植物から報告のある7種の強心配糖体のほか、2種の新規強心配糖体を得た。 キバナオウギ(Astragalus membranaceus)の毛状根を新たに誘導した。カルスではほとんど検出されないastragaloside類が原植物以上の含量で生成し、7種の化合物を単離・構造決定した。
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