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1993 年度 実績報告書

生活史スケジュールの適応進化に関する理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03454004
研究機関九州大学

研究代表者

巖佐 庸  九州大学, 理学部, 教授 (70176535)

キーワードフェノロジー / 不確定な環境変動 / 進化安定戦略 / 昆虫 / 情報 / 非同期的な生活史 / 意思決定 / 栄養の競争的取り込み
研究概要

(1)更新可能な資源の場合にその成長量が季節的に変動するとして、昆虫が摂食活動をする幼虫期をどの季節に行うように進化するかを1化性昆虫についてしらべた。摂食活動期における競争が厳しいと、孵化及び蛹化のタイミングに個体間のバラツキが進化すること、また蛹化磁気の分散の方がずっと大きくなる。しかし幼虫による摂食活動の植物におよぼす影響が弱いと同期する。
(2)同じく一年に2世代もしくは1世代のいずれが進化するかを調べた。生育期間が長く、卵サイズが小さく、成長速度が早いときには二化性が有利であることを示した。また2つの世代の長さが等しい対称二化解とともに、著しい違いのある非対称二化解がありうることを示した。
(3)イスラエルのヘブライ大学のDan Cohen教授が来日し、申請者の研究室に2ケ月ほど滞在した。植物が環境中の栄養を競争的に取り込む場合における挙動をCohen教授との共同研究としてゲームモデルを発展させた。
(4)オランダのライデン大学にvan der Klaau教授として滞在し、Patsy.Haccouとの共同研究にて、変動環境のもとでの適応に関する理論を発展させた。雄チョウの羽化季節に関する適応のモデルが、雌の羽化時期が毎年変動する場合の進化安定な雄の羽化パターンを解析し、雌に関して雄がもっている情報の確かさによって振る舞いが異なることを明らかにした。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Iwasa,Y.: "Evolutionarily stable seasonal timing of univotline and bivoltine in-sects." Kluwer Academic Publ.(in press). (1994)

  • [文献書誌] Iwasa,Y.: "Evolution of mate preferences for multiple sexual ornaments." Evolution. (in press). (1994)

  • [文献書誌] Iwasa,Y.: "ESS emergence pattern of male butterflies in stochastic environments.21GC03:Evolutionary Ecology" (in press). (1994)

  • [文献書誌] Iwasa,Y.: "Forest gap dynamics with partically synchronized distubances and gap age distribution." Ecological Modelling. (in press). (1994)

  • [文献書誌] Ezoe,H.: "Aggregation by chemotactic random walk:drifting clusters and chemotactic friction." Journal of theoretical Biology. (in press). (1994)

  • [文献書誌] Antonovics,J.: "A generalised model of parastitoid,veneral,and vector-based transmission processes." American Naturalist. (in press). (1994)

  • [文献書誌] 巖佐庸: "植物の成長と繁殖に関する進化生態学の数理.『植物の自然史:多様性の進化学』" 北海道大学出版会, 89-105 (1994)

  • [文献書誌] 巖佐庸: "ヒトの婚姻システムのモデル.『文化と自然の共進化』(シリーズ「地球に生きる」第4巻)" 雄山閣(印刷中), (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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