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1992 年度 実績報告書

光合成チラコイド膜の光化学系タンパク質複合体のサブユニット・トポロジーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 03454013
研究機関理化学研究所

研究代表者

池内 昌彦  理化学研究所, 太陽グループ, 先任研究員 (20159601)

キーワード光合成 / 光化学系I / 光化学系II / 膜タンパク質複合体 / 水分解系 / 藍藻 / チトクロムC550 / 葉緑体DNA
研究概要

(1)光合成膜に多く含まれる脂質や膜タンパク質の可溶化に用いる界面活性剤はタンパク質の分析(SDSゲル電気泳動)を妨害することが多いが,これらを抽出する常法では低分子の疎水性タンパク質が失われやすいことが明らかになった.これを克服するために,メタノール/エーテルの混合抽出法を開発した.(2)シアノバクテリア(Synechocystis PCC6803)の種々の系II遺伝子の人為変異体における系IIタンパク質の蓄積を特異抗体とプロテインシーケンシングによって定量し,サブユニット間の相互作用を調べた.Kタンパク質がCP43によって,Hタンパク質がCP47によって安定化されていること,D2タンパク質は他のサブユニットの安定化に関与しているが代謝回転の早いD1タンパク質はあまり関与していないことなどが明らかになった.これらの結果から,系II複合体の構造モデルを提唱した.(3)上記のシアノバクテリアの系II複合体を単離し,反応中心の5kDaタンパク質を同定し,そのアミノ酸配列から遺伝子(psbI)をクローニングした.現在,タンパク質の抗体とその遺伝子を不活性化した変異体を作成し,このタンパク質の構造と機能を調べている.(4)好熱性シアノバクテリアの系II複合体のタンパク質間の架橋物を分析して,表在性の12kDaタンパク質がD2および33kDaタンパク質の近傍にあることを明らかにした.一方,チトクロムc550も架橋産物を生成したが,この架橋相手は今後の解析の予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.-R.Shen et al.: "Stoichiometric association of extrinsic cytochrome c550 and 12kDa protein with a hiahly purified oxygen-evolving photosystem II core complex from Synechococcus vulcanus" FEBS Lett.301. 145-149 (1992)

  • [文献書誌] M.Ikeuchi et al.: "A novel 3.5 kDa protein component of cyanobacterial photosystem I complexes" Plant Cell Physiol.33. 1057-1063 (1992)

  • [文献書誌] M.Ikeuchi et.al.: "Topography of photosystem II complex" Research in Photosynthesis.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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