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1993 年度 研究成果報告書概要

ブドウにおけるアイソザイム多型と系統発生並びに品種分化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03454051
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 園芸・造園学
研究機関九州大学

研究代表者

白石 眞一  九州大学, 農学部, 教授 (40154356)

研究分担者 若菜 章  九州大学, 農学部, 助教授 (10158579)
研究期間 (年度) 1991 – 1993
キーワードブドウ / アイソザイム / 品種同定 / 対立遺伝子 / 系統発生 / 品種分化 / マーカー / 遺伝子型
研究概要

ブドウ属植物は世界中に分布し、古くから作物化されており、多数の品種を有する。これらの品種には由来の明らかなものは少なく、遺伝的解析は殆ど行なわれていない。育種素材として利用するにあたり、類縁関係を明らかにする必要がある。
ブドウ品種の親子鑑定にはGPIとPGMの二つの酵素を用い、35品種で検討した結果5品種について親子関係が合致しなかった。ヒロハンブルグのGpi-2とピオーネのPgm-2の遺伝子型からこれまで花粉親とされてきた甲州三尺及びカノンホールとは異なる結果が推定された。またニューナイヤガラのGpi-2と紅やまびこのPgm-2の遺伝子型からそれぞれの種子親に疑問が生じた。一方、わが国で認められているカノンホールマスカットはマスカットの芽条変異によるもので、四倍体ではないことが明らかとなった。
次いで、ブドウにおけるGPI及びPGMアイソザイムの遺伝と変異性、そしてこれら2酵素の三倍体品種育成への利用を試みた。供試材料全てに各酵素における品種内のバンディングパターンの変異は無く、99個体の二倍体品種及び8野性種20個体からGpi-2で13の対立遺伝子が、Pgm-2に11確認された。これらの結果からブドウ属植物では種間の遺伝変異が大きいことを示している。
二倍体品種6、四倍体品種4を交配実験に用い、遺伝子解析の結果Gpi-2及びPgm-2の遺伝子型が明らかになり、四倍体の15組合せから得られた98実生個体の内、3染色性のバンディングパターンの92個体は三倍体雑種であり、2染色体の6個体は二倍体個体であることを推定した。
これらの結果から、高い変異性を示すこれら二つの酵素は、ブドウ育種及び系統発生の研究に有用な手段になり得ることが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Chie Ohmi,Akira Wakana & Shin'ichi Shiraishi: "Study of the parentage of grape cultivars by genetic interpretation of GPI-2 and PGM-2 isozymes" Euphytica. 65. 195-202 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Shin'ichi Shiraishi,Chie Ohmi,Akira Wakana,& Michikazu Hiramatsu: "Variation of Glucosephosphate Isomerase and Phosphoglucomutase Isozymes in Vitis and Their use in Grape Breeding" Journal of the Faculty of Agriculture Kyushu University. 38. 1-7 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 白石眞一、若菜章、大見千枝、嬉野健次: "ブドウにおけるアイソザイム多型と系統発生並びに品種分化に関する研究" 九州大学附属農場研究資料. 16. 1-39 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Chie Ohmi, Akira Wakana: "Study of Parentage of grape cultivars by genetic interpretation of GPI-2 and PGM-2 isozyme" Euphytica. 65. 195-202 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Shinichi Shiraishi, Chie Ohmi, Akira Wakana, Michikazu Hiramatsu: "Variation of Glucosephosphate Isomerase and Phosphoglucomutase Isozymes in Vitis and Their use in Grape Breeding" J.Fac.Agr.Kyushu Univ.38 (3.4). 1-7 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Shinichi Shiraishi, Akira Wakana, Chie Ohmi, Kenji Ureshino: "Study on isozyme polymorphism, phylogenesis and cultivars differentiation in Vitis spp" Research Material of Fac. Agr. Kyushu Univ.16. 1-39 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1995-03-27  

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