研究課題/領域番号 |
03454052
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
羽柴 輝良 東北大学, 農学部, 助教授 (20189476)
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研究分担者 |
柄澤 明 東北大学, 農学部, 助手 (90204651)
高橋 英樹 東北大学, 農学部, 助手 (20197164)
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キーワード | プラスミドpRS64-1の転写物 / 新規タンパク質 / 転移因子の翻訳産物 / アミノ酸残基の決定 |
研究概要 |
1.全RNAをショ糖密度勾配遠心によって分画し、目的のRNAが濃縮されている画分を抽出してpoly(A)を付加し、oligo(dT)プライマーによりcDNAライブラリーを作成した。作成したライブラリーは転移因子由来のクローンBE-3をプローブとしてスクリーニングし、cDNAを得、全塩基配列 (439bp)を決定した。cDNAクローンの塩基配列と転移因子(pRS64)の塩基配列を比較したところ、pRS64-1と約98%の相同性が認められた。このことからpRS64と相同性を持つpoly(A)^-RNAは、pRS64-1の転写物であることが示唆された。タンパク質をコードしている領域は、ORF1-4にあたり、 68アミノ酸残基からなり、全く新しい新規タンパク質であった。 2.cDNAはタンパク質発現ベクター(pGEM)に挿入し、T7ファージgene10との融合タンパク質として発現させたところ、cDNAを挿入したpGEMベクターは、gene10(約32KDa)とORF1-4(約7KDa)の発現によって32KDaの融合タンパク質を得た。 3.菌体のミトコンドリア画分からの新規翻訳物質の検出をSDS-PAGEによって行ったところ、タンパク質は、分子量約9KDaであり、転移因子を保持しない菌株からは検出されなかった。更に、cDNAより発現された産物とほぼ一致したことから、転移因子の翻訳産物であると考えられた。現在、N末端より10アミノ酸残基が決定され、更に全アミノ酸配列の決定を行っている。
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