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1992 年度 実績報告書

鱗翅目昆虫に対し活性の強い殺虫性タンパク質の遺伝子構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 03454058
研究機関北海道大学

研究代表者

飯塚 敏彦  北海道大学, 農学部, 教授 (50001441)

研究分担者 菊田 治典  北海道文理科短期大学, 助教授
浅野 真一郎  北海道大学, 農学部, 助手 (60222585)
伴戸 久徳  北海道大学, 農学部, 助教授 (20189731)
キーワードバチルス・チューリンゲンシス / 殺虫性タンパク質 / PCR法 / スクリーニング / 結晶タンパク質 / ICP遺伝子 / Cry1遺伝子 / Cry2遺伝子
研究概要

本研究の目的である鱗翅目昆虫(主に蛾の類)に強い殺虫活性を示す殺虫性タンパク質(ICP)を得るためには、次の2つの研究方向が考えられる。1つは、自然界、主に土壌中に存在している新しいICP生産菌Bac-illus thuringiensis(以下BT)を分離し、その殺虫活性を明らかにすること。他の1つは、BTのICP遺伝子がどのような調節機構によってICPを産生し殺虫活性を示すのかを明らかにすることである。
1. ICP産生菌の分離・同定: 北海道の各地には、よく保全された自然が残っている。このような場所を選び、多くの土壌サンプルを集め、そこからBT菌の分離を行った。分離数は、従来のH-serotypeによる分類を行う一方、これら菌株が有している各種ICP遺伝子の同定を行う新分類法を開発した。即ち、鱗翅目に対する殺虫活性は、対象昆虫に特異的に活性を有するcry1A(a)からcry1Fまで8種類の異なる遺伝子が報告されているため、特異塩基配列領域をプライマー合成し、分離菌のDNAをテンプレートとしてPCR増幅を行って各遺伝子を同定する方法である。この方法は本目的の研究有効であり、多くの新類BT株を得た。
2. ICP遺伝子の構造解析: 従来の報告されているBT菌の中、亜種wuhanensisはカイコ、ヨトウガ等に殺虫活性が高いことが知られている。この株は、cry1A(b)、cry1A(c)、cry1Dの3種類の遺伝子を有する。本実験では、cry1A(b)遺伝子の殺虫活性領域を含む塩基配列が明らかにされ、他のcry1A(b)遺伝子と部分的にアミノ酸配列が異なることを明らかにした。これら3遺伝子がコードするICPがどのように発現調節されているかについての今後の展開が期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 浅野 眞一郎 他: "DNAハイブリダイゼーション法によるBacillus thuringiensisの家蚕殺虫性活性判定." 日本蚕糸学雑誌. 60. 475-479 (1991)

  • [文献書誌] 浅野 眞一郎 他: "CryII遺伝子プライマー合成によるBacillus thuringiensis分離株のCryII遺伝子同定." 日本蚕糸学雑誌. (1993)

  • [文献書誌] 浅野 眞一郎 他: "PCR法によるBacillus thuringiensis CryII遺伝子同定." 日本蚕糸学雑誌. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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