研究課題/領域番号 |
03454116
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小川 和朗 京都大学, 医学部, 教授 (20077556)
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研究分担者 |
野田 亨 京都大学, 医学部, 助手 (50156204)
藤本 和 京都大学, 医学部, 講師 (50159125)
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キーワード | ギャップ結合 / 免疫電顕細胞化学 / プロティンキナ-ゼC / ホルボ-ルエステル / 肝細胞 / 心筋細胞 |
研究概要 |
ギャップ結合(gap junction、以下GJと略す)を介する細胞間情報伝達の調節機構は未だ明らかではないが、Ca依存性の荷電状態の変化、カルモジュリンの結合、あるいは、GJ蛋白のリン酸化によって、GJの高次構造が変化し、親水性チャネルの開閉が制御されている可能性が示唆されている。これらの内、GJ蛋白のプロティンキナ-ゼC(PKC)によるリン酸化は、発癌プロモ-タ-であるホルボ-ルエステルによるGJを介する細胞間連絡の阻害機序に関係することが推察され、近年、特に注目されている。本年度、我々は家兎肝ならびに心筋細胞におけるPKCの細胞内局存とホルボ-ルエステル(TPA)処理による動態変化を、免疫細胞化学的に検索した。免疫標識は、心筋細胞のクロマチンを含む核基質、筋形質(I帯付近)、筋小胞体、デスモゾ-ム、GJに認められた。肝細胞において、核基質、細胞質(グリコゲン野)、滑面小胞体、ディッセ腔側の微絨毛に標識は認められたが、GJは標識されなかった。新鮮肝未凍結切片(100μm厚)を100nMTPAに20分間浸漬した場合、GJならびに毛細胆管の閉鎖結合にPKCの免疫標識が認められた。以上の所見は(1)PKCは心筋細胞GJに生理的条件下で存在する、(2)細胞間連絡を阻害するTPAはPKCのGJへの誘導を引き起こす、(3)PKCはGJのみならずその他の細胞間結合装置の機能にも関与する可能性を示唆した。
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