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1991 年度 実績報告書

フラビンを中心とした電子伝達機構に与える蛋白の重合反応の影響について

研究課題

研究課題/領域番号 03454122
研究機関熊本大学

研究代表者

志賀 潔  熊本大学, 医学部, 教授 (40028527)

研究分担者 佐藤 恭介  熊本大学, 医学部, 助手 (80205905)
二科 安三  熊本大学, 医学部, 助教授 (50112553)
キーワードフラビン蛋白 / FAD / 蛋白構造 / 共鳴ラマンスペクトル
研究概要

二種のフラビン蛋白(電子伝達フラビン蛋白(ETF)及びアシルーCoAデヒドロゲナ-ゼ(ACDH)に関する構造の研究を行った。
(1)豚腎アポーETFの構造に関する研究。
我々が既に報告したようにアポーETFは二種の構造間の平衡で存在している。これをAとAとする。これらは両者とも二量体であり、FADはAのみに結合する。FADとアポETFの結合を速度論的に解析することにより、AとA間の平衡状態を検討できる。本年度はこの方法を用いてAとAの平衡に対する塩の影響を調べたところ、種々の陰イオンによりAのAへの転換が促進されることが判明した。
また分子ふるいクロマトグラフィ-において、アポETFの容出曲線が陰イオン濃度に依在して大きく変化したため、AとAの容出挙動が区別された。すなはちAはホロETFと同じ保持時間で容出されるが、Aはこれらより早く容出される。しかし、光散乱法による分子量測定によればAとAは共に二量体であるので、AとAの容出パタ-ンの差は分子量変化を伴わない構造変化の存在を示すものである。さらに遠紫外部CDスペクトルはAがAやホロETFに比べβーシ-トの含量が少ないことをしめした。
以上のことよりAはAおよびホロETFに比べて緩い骨格構造をしていて、みかけ上大きな構造を示すことが明らかとなった。
(2)豚腎ACDHの構造に関する研究。
ACDHの基質およびリガントとの複合体の構造を、共鳴ラマンスペクトル法により検討した。これによりACDHの活性中心には正電荷またはダイポ-ル等の求電子基が存在し、これらが基質の強い相互作用をしていて、この相互作用が酵素活性の発現に重要な役割を担うことが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐藤 恭介: "Anionーinduced conformational change of apoーelectronーtransferring flavoprotein" J.Biochem.(1992)

  • [文献書誌] 二科 安三: "Raman study on complexes of mediumーchain acylーCoA dehydrogenase" J.Biochem.(1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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