研究課題/領域番号 |
03454140
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
安孫子 保 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90041821)
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研究分担者 |
矢沢 和人 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90212274)
橋爪 裕子 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00154021)
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キーワード | カルシウムイオン / 心筋細胞 / カルシウム拮抗薬 / β‐遮断薬 |
研究概要 |
蛍光カルシウム指示薬fura2を取り込ませた心筋細胞の浮遊液をもちいて、カルシウムパラドックのときの細胞内カルシウム濃度を測定した。心筋細胞をカルシウムフリ-の栄養液中に浮遊させ、栄養液中に1mMのカルシウムを加えることにより、カルシウムパラドックスをおこした。この時細胞内カルシウム濃度は、カルシウムの添加によって約50nMから上昇して、10分後には約300nMになった。カルシウム拮抗薬であるジルチアゼムが存在すると、このカルシウムの上昇は抑制される傾向があった。またβー遮断薬であるプロプラノロ-ルでも抑制される傾向があった。このことからカルシウムパラドックスによる細胞障害を、カルシウム拮抗薬やβー遮断薬が抑制する傾向があることが明らかになった。来年度は心筋細胞を電気刺激により収縮させながら潅流し、より生理的な状態で実験し、カルシウムパラドックスのメカニズムを明らかにしたい。またカルシウムパラドックスを抑制する薬物について、より正確な検討を加える。
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