研究課題/領域番号 |
03454154
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研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
黒田 洋一郎 東京都神経科学総合研究所, 神経生化学研究部門, 副参事研究員 (30073084)
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研究分担者 |
小林 和夫 東京都神経科学総合研究所, 神経生化学研究部門, 主事研究員 (80100139)
市川 真澄 東京都神経科学総合研究所, 解剖発生学研究部門, 主事研究員 (20124414)
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キーワード | シナプス形成 / 大脳皮質 / カルシュウム / 培養ニューロン / ガングリオシド / エンドグルコセラミダーゼ |
研究概要 |
wistarラット18日胚から調整した培養大脳皮質に、培養2日目よりendoglycocerami dase II(EGCase)を5mU/200μ1(25mU/ml)の量で添加した。酵素添加した4例中1例はそのまま培養7日目まで酵素を入れ続け、もう3例は培養3日目に全培養液を交換し酵素を除いた。さらに、培養3日目に酵素を除いたものの内、1例はそのまま何も加えず7日目まで培養、残り2例には3日目よりガングリオシドGQ1b(一つは0.2μg/ml、もう一つは3.2μg/ml)を添加した。これらの条件下で7日目まで培養した後、fura-2を用いた細胞内[Ca^<2+>]多点同時測定システムを使い、自発的に出現する細胞内Ca^<2+>変動のパターンを解析した。 培養7日目における細胞内Ca^<2+>変動のパターンを解析し、その振動数を求めたところ、無添加コントロールに比べ培養2日目から7日目まで酵素を添加し続けたものは、著しく振動数が低下した(コントロール8.6x10^<-2>Hzに対して1.2x10^<-2>Hz)。また、酵素を2日目から3日目まで添加したものも振動数の低下が見られた(5.5x10^<-2>Hz)が、酵素を入れ続けたものに比べてその減少の幅は小さかった。さらに、この1日の酵素処理後、培養3日目よりGQ1bを添加してみたが、酵素処理のみのものよりも振動数はより低下し、GQ1bの濃度が高い方がいっそう振動数の減少が顕著であった。
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