研究課題/領域番号 |
03454176
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
志方 俊夫 日本大学, 医学部, 教授 (50009932)
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研究分担者 |
林 仲信 日本大学, 医学部, 助手 (00228587)
杉谷 雅彦 日本大学, 医学部, 講師 (40187654)
鈴木 高祐 日本大学, 医学部, 助教授 (00158974)
江角 真理子 日本大学, 医学部, 助教授 (60160363)
内田 俊和 日本大学, 医学部, 助教授 (80060078)
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キーワード | F型肝炎 / チンパンジー感染実験 |
研究概要 |
F型肝炎の症例を集める為に、抗原抗体にチェックA型でもB型でもC型でもE型でもない肝炎の症例を血清をPCR法で既知の肝炎ウイルス核酸をチェックした。特に急性肝炎ではこの様な症例がかなり存在したが、結構B型肝炎ウイルスの核酸を証明できる症例が多かった。この様な症例ではHBs抗原、HBs抗体、HBc抗体も出現しない。B型肝炎ウイルスのミュータント、以前HBV2と報告されたものが結構あることが明かになった。又C型肝炎のかなり認められた。慢性肝炎で既知のウイルスの抗体が検出されない症例では日本では少ないが、C型肝炎のコア抗体、NS3,NS4,NS5に対する抗体が陰性でもPCR法でHCVRNAが陽性のものが少数例あり、日本でF型と考えられる症例はきわめて少ないことが明かになった。既にチンパンジー延ベ4頭を使用してF型肝炎が疑われる血清を接種して経過を観察しているが、発症したものは1頭もなかった。接種した感染材料は次ぎのものである。1.肝障害供血者血清をクロロフォルム処理したもの。即ちGPT高値でHBs抗原陰性、C型肝炎の抗体陰性の供血者血清25例分をクロロホルム処理した。2.非C型散発性急性肝炎患者血清。25歳男性の急性肝炎でA型、B型、C型、E型肝炎を抗原抗体のチェックとPCR法での核酸のチェックで否定しえた症例。3.慢性非C型肝炎患者の血清。43歳の女性で肝硬変をともなった慢性活動性肝炎患者でB型、C型肝炎を否定しえた症例。4.いま一例の非C型慢性肝炎患者血清。今後さらに臨床症例を厳選してチンパンジーに接種する予定である。
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