研究課題/領域番号 |
03454243
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
|
研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
東儀 英夫 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90155490)
|
研究分担者 |
高橋 智 岩手医科大学, 医学部, 助手 (50216719)
阿部 隆志 岩手医科大学, 医学部, 講師 (30202667)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1993
|
キーワード | Parkinson's disease / Dopamine / Norepinophrine / Serotonin / Glutamate / GABA / 3-0-methydopa |
研究概要 |
パーキンソン病における主要な病変部位は、黒質線条体ドーパミン系ニューロンの変性・消失にあるが、その他の系も障害されている。ドーパミン系以外の変化とその臨床的意義については充分に解明されていない。我々は、パーキンソン病患者の髄液における種々の伝達物質およびその関連物質の濃度を検討し以下の所見を得た。 1)パーキンソン病患者では、ノルエピネフリン濃度が減少しており、その減少は無動、すくみ足の重症度と相関があった。ノルエピネフリンの前駆物質であるL-DOPAを投与すると、髄液中のノルエピネフリンは著しく増加し、中等度以下のすくみ足に対して、臨床症状が改善した。 2)パーキンソン病患者ではセロトニン濃度が減少しており、その減少は固縮、無動、すくみ足の重症度と相関があった。セロトニン濃度の低下は、ドーパミン濃度の低下と相関があった。L-dopa投与例では、セロトニンはさらに低下しており、その低下は、痴呆スケールの低下と相関があった。 3)パーキンソン病患者では、未治療例、L-dapa投与例とともにグルタミン酸、アラピラギン酸GABAが低下していた。しかし、これらアミノ酸伝達物質の減少と臨床症状の間に相関は認められなかった。 以上の結果から、パーキンソン病では、ノルエピフリン、セロトニン、アミノ酸伝達物質も減少しており、前2者は、パーキンソン病の固縮、無動、すくみ足に関係があることが示唆された。
|