• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1993 年度 実績報告書

自己免疫性脳炎の発症機序の解明と新しい治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 03454245
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

田平 武  国立精神・神経センター, 神経研究所, 部長 (80112332)

研究分担者 ミレーナ コゾウスカ  , 外来研究員
山村 隆  , 室長 (90231670)
キーワードアレルギー性脳炎 / 多発性硬化症 / 自己免疫 / T細胞受容体 / サプレッサーT細胞
研究概要

本研究は自己免疫性脳炎(EAE)の発症機序を解析し、新しい免疫療法を開発すること、得られる情報をヒトの病気多発性硬化症(MS)の解明、治療法開発に応用することを目的とする。1)昨年はSJL/Jマウス由来ミエリン塩基性タンパク(MBP)反応性脳炎誘起性T細胞クローンのT細胞受容体解析から、Vbeta使用は多様であるが、CDR3領域に保存された配列が見られることを見出した。そこで、CDR3領域の保存された配列をもとにペプチドを合成し動物に接種したところ、むしろ病気の悪化が見られた。このことは、この領域が重要な領域であることを意味しており現在病気を抑制する配列の検索をすすめている。2)SJL/Jマウスの脳炎誘起性T細胞クローンが使用するVbeta17aのCDR2ペプチドを動物に接種すると、クラスI拘束性ダブルネガティブサプレッサーが誘導され、そのラインの樹立に成功した。そのラインはin vivoで病気を抑えた。3)脳炎誘起性T細胞クローンを活性化して動物に接種すると抗エルゴタイプが誘導された。この抗エルゴタイプが認識する物質に体するモノクローナル抗体の作製に成功し、この抗体を用いて、その物質の解明に着手した。4)多発性硬化症患者末梢血由来T細胞のMBP、プロテオリピッドプロテイン(PLP)反応性を検討し、PLP免疫優位部位が少しずつ明らかになった。更に、PLPペプチド反応性T細胞クローンを樹立し、T細胞受容体を解析した。Vbetaの使用は多様であったが、CDR3領域にユニークな配列を有するクローンが見出された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Inobe J et al: "T Iymphocyte lines and clones selected against synthetic mylin basic protein 82‐102 peptide from Japanese multiple sclerosis patients." J Neuroimmunol. 46. 83-90 (1993)

  • [文献書誌] Yamamura T et al: "Analysis of T cell antigen receptors of myelin basic protein specific T cells in SJL/J mice demonstrates an alpha‐chain CDR3 motif associated with encephalitogenic T cells." Internat Immunol. (in press). (1994)

  • [文献書誌] Tabira T et al: "Suppression of lymphocyte spontaneous proliferative response by proteolipid protein peptide in patients with HAM/TSP." Neurochem Res. (in press). (1994)

URL: 

公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi