研究課題/領域番号 |
03454246
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 圭志 東北大学, 医学部, 教授 (60004777)
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研究分担者 |
根東 義明 東北大学医学部, 附属病院, 助手 (00221250)
上月 正博 東北大学医学部, 附属病院, 助手 (70234698)
毛代 昇 東北大学, 医学部, 助手 (80237792)
角田 一男 東北大学, 医学部, 助手 (50217361)
尾股 健 東北大学医学部, 附属病院, 助手 (50194634)
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キーワード | チトクロームP450 / Epoxygenase / ω / ω-1 Hydroxylase / Dahlラット / microperfusion / インスリン / 顕微蛍光測定 |
研究概要 |
1、Dahl高血圧ラットにおける腎マイクロゾームのチトクロームP-450依存性アラキドン代謝物をHPLCを用いて測定したところ、食塩抵抗性(DR)ラットと食塩感受性(DS)ラットでは異なる加齢変化を示し、ω/ω-1 HydroxylaseはDRラットでは5週齢に、DSラットでは9週齢でピークを示す加齢変化を示した。一方Epoxygenase活性はDR、DSラットとも3週齢で最も高く以降加齢と共に低下した。また食塩負荷によりωHydroxylase活性はDSラットでは抑制されDRラットでは高値となった。ω/ω-1 Hydroxylase並びにEpoxygenase活性抑制剤であるSnCl_2を投与するとDSラットの血圧上昇は抑制され、一方Epoxygenaseのみを抑制するケトコナゾールを投与するとDSラットの血圧上昇は促進されたことから腎ω/ω-1 Hydroxylase代謝産物はDahlラットの高血圧発症、維持に、逆にEpoxygenase代謝産物はDahlラットにおいて抗昇圧作用を持つことが示唆された。 2、顕微蛍光測定法を用いて尿細管細胞内のpHを測定したところインスリンが近位尿細管の管腔側膜のNa-H交換輸送体を促進することによりナトリウム細吸収を亢進させていることが明らかにされた。また日本白ウサギの腎髄質部の太い上行脚の血管側及び管腔側を微小潅流し経上皮電流を測定したところインスリンは腎髄質部の太い上行脚で経上皮電流を増加させ、この電流はFurosemideで抑制されたことから管腔側のNa^+-K^+-2Cl^-輸送体を介するNaCl再吸収を示唆した。このNaCl再吸収亢進の細胞性作用機序はdibutyryl cAMPにより影響を受けなかったことからadenylate cyclaseを介さない可能性がある。 3、ラットプロスタグランジンレセプターのスクリーニングは現在も引き続き継続中である。
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