研究課題/領域番号 |
03454270
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
林 秀樹 東海大学, 医学部, 助手 (30189659)
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研究分担者 |
太田 和代 東海大学, 医学部, 助手 (00214122)
堺 春美 東海大学, 医学部, 助教授 (00102830)
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キーワード | 粘膜免疫機構 / インフルエンザ / インフルエンザワクチン / インフルエンザ生ワクチン / チャレンジテスト / 経気道インフルエンザワクチン / 噴霧型不活化インフルエンザワクチン / インフルエンザウイルス |
研究概要 |
近年、粘膜免疫機構の概念が確立され、上気道局所の粘膜面への免疫を付与するためには、ワクチンを直接粘膜に接触させる方法で投与しなければならないことが明らかとなった。インフルエンザは上気道局所でのウイルスの増殖が直接発症につながるので、粘膜免疫が感染・発症の予防に貢献する度合いが非常に大きい。本研究はこの概念を基本としている。 【.encircled1.】上気道に直接投与できる 【.encircled2.】これまでの研究から安全性有効性の両面でヒトへの投与が可能である。【.encircled3.】実用化への準備が有る程度ととのいつつある この3つの条件がととのっているインフルエンザワクチンとして、噴霧接種型不活化インフルエンザワクチンと低温馴化変異インフルエンザウイルス生ワクチンがある。 本年度は、この2つのワクチンの免疫源性について検討し、また噴霧型不活化インフルエンザワクチンの有効性を生ワクチンウイルスによるチャレンジテストにより検討した。経気道インフルエンザワクチンとして、上記の2種類のワクチンは、いずれも実用化が可能であるという結果を得た。インフルエンザウイルスが毎年のように変異をしながら流行するという病原体の側の特殊性があり、そのため、接種対象者は有る程度の免疫を既に有していることが多い。インフルエンザワクチンにつては、このような特殊な条件があることを忘れてはならない。インフルエンザ生ワクチンが有効であるのは、既存の免疫が無いか非常に低い対象者であるが、噴霧型不活化インフルエンザワクチンは、既存の免疫の有無にかかわらず有効であることが明らかとなった。
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