研究課題/領域番号 |
03454270
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
林 秀樹 東海大学, 医学部, 助手 (30189659)
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研究分担者 |
太田 和代 東海大学, 医学部, 助手 (00214122)
堺 春美 東海大学, 医学部, 助教授 (00102830)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | インフルエンザ / インフルエンザワクチン / インフルエンザ生ワクチン / 不活化インフルエンザワクチン / ワクチンの噴霧接種 / 義務接種 / 任意接種 / 皮下接種インフルエンザワクチン |
研究概要 |
皮下接種インフルエンザワクチンの義務接種は、学童を対象として行われてきた。しかし、この方式は、平成5年度までとなり、今後インフルエンザワクチンは任意接種として行われることになった。このようなワクチンの取扱い方の変貌は、従来の皮下接種インフルエンザワクチンの効果が全般として、期待するレベルに達していなかったということを背景としている。インフルエンザは感染力が高く、また、場合によっては、生命をおびやかす疾患である。そのため、より有効なワクチンの早期実用化が切望されてきた。本研究では、3年間にわたって、より確実な効果が期待できるインフルエンザワクチンとして、経気道ワクチンの開発研究を行ってきた。その結果、経気道ワクチンとして、噴霧接種用不活化インフルエンザワクチンと低温適応変異インフルエンザウイルス生ワクチンの2種類が従来の皮下接種インフルエンザワクチンと同等以上の効果があることを明らかとした。いずれのワクチンも早期実用化可能である。 インフルエンザ対策は、集団防衛ではなく、個人防衛を行うことが基本となった。ワクチンの接種対象者は、乳児、小児、成人、高齢者のすベてであり、また、健康人も基礎疾患のある人のすべてである。 本研究は、時代の要望を先取りして新しいインフルエンザワクチン開発を行ったものであり、実用化へ向けての具体的な臨床経験を積み重ねた意義は大きい。また、上気表面に直接ワクチンを投与し、気道表面での感染防御力を付与するワクチンは、現在、世界的に注目されている。この方向で実用化可能なワクチンの方向づけをおこなった最初の研究である。
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