研究課題/領域番号 |
03454280
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
久田 欣一 金沢大学, 医学部, 教授 (50019882)
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研究分担者 |
松田 博史 金沢大学, 医学部付属病院, 助手 (90173848)
柴 和弘 金沢大学, アイソトープ総合センター, 助手 (40143929)
天野 良平 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30111769)
森 厚文 金沢大学, アイソトープ総合センター, 教授 (90019604)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | 核医学 / 神経伝達物質 / 受容体 / オートラジオグラム / コリン作動系 / アセチルコリン / DNAプローブ / In Situハイブリダイゼーション |
研究概要 |
痴呆モデル動物の学習、記憶能力の評価のため、電撃ショックによる受動的回避学習装置を作製した。この学習装置を用いて受動的回避の潜時を測定したところ、モデル動物はシャムコントロールに比べ回避潜時の有意の短縮がみられた。各種神経伝達物質のTc-99m標識化のためジアミノジチオール類を用いてTc-99m配位子を合成し、その血液脳関門通過姓を確認した。既に購入した画像処理装置によりCCDカメラからオートラジオグラムを読み取り、ディジタル変換し、その後われわれが開発したソフトウェアにより核医学画像処理システムに転送し、種々の処理を行った。インビトロ、およびインビボによる受容体オートラジオグライフィを確立し、オートラジオグラムの定量化から数学的手法により脳血流、代謝量、脳内受容体数の脳局所での測定を行った。その結果、痴呆モデル動物ではムスカリン性アセチルコリン受容体数には変化はみられなかったものの、アセチルコリンのシナプス小胞への貯蔵を選択的、非競合的に阻害することによりシナプス前神経支配を表現するAH5183の結合が大脳皮質において低下していた。さらに、ラット脳におけるムスカリン性アセチルコリン受容体をコードしている遺伝子のメッセンジャーRNAに相補的なオリゴヌクレオチドを合成し、これを標識してプローブとすることにより脳内の様々な部位におけるこれらの遺伝子の発現をIn Situハイブリダイゼーション法を用いて、オートラジオグラムにより可視的しかも定量的に測定することに成功した。この方法によりメッセンジャーRNAが実際にある特定の神経細胞で作られたものか、それとも単なる神経細胞内での貯留や他の細胞から取り込まれたものかを区別出来る。
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