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1991 年度 実績報告書

GdーDTPAのdynamic MRIによる腫瘍内動態・分布に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03454283
研究機関神戸大学

研究代表者

河野 通雄  神戸大学, 医学部, 教授 (60030938)

研究分担者 藤井 正彦  神戸大学, 医学部, 助手 (00228959)
山崎 克人  神戸大学, 医学部, 助手 (50210381)
廣田 省三  神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20181216)
足立 秀治  神戸大学, 医学部, 講師 (60159407)
佐古 正雄  神戸大学, 医学部附属病院, 助教授 (60030970)
キーワード家兎VXー2腫瘍 / dynamic MRI / GdーDTPA / 腫瘍伝動態 / 組織内濃度 / 組織内移行 / 悪性腫瘍
研究概要

GdーDTPAの腫瘍内動態および腫瘍周囲組織への分布について実験的に解明するため、家兎VXー2腫瘍を用いて検討した。
<方法>(1)大腿部に移植したVXー2腫瘍に対し、GdーDTPAによるdynamic MRIを行った。GdーDTPAが十分に排泄された48時間後に同量のGdーDTPAを注入し、注入から5分後において屠殺し、腫瘍内外、血中および肝・腎組織内GdーDTPA濃度をin vitroで測定した。なお、dynamic MRIはGDーDTPAを注入して約1分毎に30分後まで撮像した。(2)dynamic MRIと組織内濃度および病理像を比較検討し、組織内GdーDTPA濃度と画像上の増強効果の関連性について検討した。
<結果>(1)GdーDTPA注入後すみやかに信号強度が上昇する部分と比較的緩徐に上昇する部分、および全く信号強度の上昇がみられない部分を認め、それぞれ組織学的にviableな腫瘍組織、腫瘍組織近傍の壊死部、腫瘍組織から離れた壊死部に一致した。また、肝や腎などの正常組織内および血中GdーDTPA濃度は注入後すみやかに上昇し、腎からの排泄に伴ってすみやかに低下した。これは、正常組織でのGdーDTPA組織内移行が腫瘍部に比べて乏しいためと考えられた。(2)それぞれの部位における信号強度の上昇度は、組織内のGdーDTPA濃度に比例した。
<今後の研究計画>GdーDTPA濃度分布測定用のファントムをGdーDTPA、ポリ塩化ビニルおよび硫酸銅などを用いて作成し、GdーDTPAの濃度分布と画像における信号強度を比較検討する。また、術前にdynamic MRIを施行した悪性腫瘍者に対して、切徐直前にDdーDTPAを注入し、その切除標本内のGdーDTPA濃度を測定してdynamic MRIと比較検討する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 足立 秀治,河野 通雄,糸氏 英一郎,楠本 昌彦,酒井 英郎,目野 茂宣,遠藤 正浩,山崎 克人,藤井 正彦: "特集ー肺癌:画像診断の進歩 MRI診断" 臨床画像. 7(11). 44-55 (1991)

  • [文献書誌] 河野 通雄,足立 秀治,楠本 昌彦,酒井 英郎,糸氏 英一郎,山崎 克人,目野 茂宣,遠藤 正浩: "〔臨時増刊号 胸部のCT・MRI〕肺癌ー縦隔・胸壁・横隔膜への転移進展を含むー" 臨床放射線. 36(11). 1483-1495 (1991)

  • [文献書誌] 楠本 昌彦,酒井 英郎,山崎 克人,藤井 正彦,糸氏 英一郎,遠藤 正浩,目野 茂宣,足立 秀治,河野 通雄,清水 雅史: "肺癌におけるDynamic MRIの有用性" 画像診断. 12(1). 36-44 (1992)

  • [文献書誌] 河野 通雄,廣田 省三,杉本 幸司,山崎 克人,藤井 正彦,足立 秀治,佐古 正雄: "GdーDTPAのdynamic MRIによる腫瘍内動態・分布に関する研究" INNERVISION.

  • [文献書誌] 楠本 昌彦,河野 通雄: "肺癌におけるGdーDTPA enhanced MRIの有用性に関する臨床的研究" 日本医学射線学会雑誌. 52(3). (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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