研究課題/領域番号 |
03454297
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大川 治夫 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (30009667)
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研究分担者 |
八神 健一 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (40166476)
松本 正智 筑波大学, 臨床医学系, 助手 (00229569)
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キーワード | 直腸肛門奇形 / 鎖肛 / 三次元立体構築法 / cloacal plate / dorsal cloaca |
研究概要 |
1)鎖肛ブタの2家系の維持を順調に続けている。その内の1家系に本年度は先天性横隔膜ヘルニアが多発しているので、これを維持する作業が加わっている。他の家系よりの鎖肛ブタの導入を心がけているが、これは少なかった。 2)家系内の計画的な交配に続き人工的流産を行い鎖肛ブタ胎仔を得ている。正中部を中心とした矢状断連続切片標本の作成を続けている。20日令以前の流産では、胎仔のサイズの問題より標本確保が不可能に近い。なおこの点の工夫が必要である。 3)鎖肛ブタ胎仔標本より鎖肛の初期発生の機序を解明するべく、系統的標本作成および検索を続けている。 4)顕微鏡画像の三次元立体構築のための標本としては1胎仔について1,000枚以上の連続切片作成が必要である。 5)直腸肛門部の初期発生(22〜30日令)における直腸肛門と泌尿生殖器の分離の過程を確認した。特に我々自身が開発を続けている三次元立体構築法を用いて(UNIX work stationを使用)分離過程を明らかにした。(Mebio 9(1)1992) 6)ここで教科書に一般的に示されているcloacal mambraneの概念の誤りを指摘できて、genital tubercle内のcloacal plateの存在及びその発生学的意義を明らかにできた。dorsal cloacaとtail grooveとの間にcloacal plateが欠損する事によって分離異常即ち鎖肛が生ずるという説明を示した。
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