研究課題/領域番号 |
03454300
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高木 弘 名古屋大学, 医学部, 教授 (70154755)
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研究分担者 |
折原 明 名古屋大学, 医学部, 助手 (90242867)
野浪 敏明 名古屋大学, 医学部, 助手 (80189422)
横山 逸男 名古屋大学, 医学部, 講師 (60240206)
原田 明生 名古屋大学, 医学部, 講師 (50198909)
中尾 昭公 名古屋大学, 医学部, 助教授 (70167542)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | 肝移植 / 免疫抑制療法 / 肝保存 / oxygen free radial / FK506 / thromboxane B2 / thromboxane A2 / endotherial cell |
研究概要 |
1.免疫抑制療法の研究 FK506投与ラットにおいては血管内皮細胞が著しい変化を受けることが免疫組織学的検討により明かとなり、同薬剤の毒性及び副作用への関与が示唆された。 同種移植においてFK506は、単独投与或は短期投与でも十分な免疫抑制効果を有する場合があることが示された。 2.肝保存の研究 ラット肝保存において、UW液ではコリンズ液に比較して血管内皮障害及び末梢循環障害が軽度であり組織ヌクレオタイドも良好に保存されることが示され、UW液の優位性が基礎的な面でも明かとなった。 ラット肝潅流モデルにおいてカロライナリンス液は類洞壁細胞保護効果を有することが示された。また、同液の投与によりブタ同種全肝移植において生存率の向上、術後肝機能及び組織学的所見の改善を認めた。 3.肝保護の研究 シクロスポリン或はFK506の術前投与により、移植後に肝血流、逸脱酵素及びフリーラジカル発生の面での改善が認められた。すなわち、両薬剤は虚血再潅流障害を軽減することが示された。 肝保存中に肝グルタチオンは低下するが、グルタチオン前駆物質の投与によりこの低下は防止されることが示された。 TxA2合成酵素阻害剤の摘出前ドナー投与により、移植肝の末梢循環障害が改善されることが示唆された。 以上よりドナー、レシピエント双方の術前管理の重要性が明かとなった。
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