研究課題/領域番号 |
03454306
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
由良 二郎 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (90079997)
|
研究分担者 |
田中 守嗣 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (10227184)
花井 拓美 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (60164878)
橋本 俊 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (10094393)
|
キーワード | 動物実験 / 分割肝移植 / 肝保存 / 手術手権 |
研究概要 |
生体肝移植の手技を応用した実験的分割肝移植 現在まで17頭の豚を用い5頭は輸血用のspenderとし、残りの6頭づつをペア-とし分割肝移植の手技を検討した。 移植片の摘出;2例に於いては全肝を灌流後に摘出しBench Surgeryにより分割する方法を用いた。4例に於いては生体肝移植と同様in situにて胆管を離断、脈管を遊離した後肝の分離を約70%行い灌流しつつ全肝を摘出した。摘出後Bench Surgeryにより2つの移植片を作成した。移植は6組全て生体肝移植実験と同様左側の2葉をrecipientの肝摘出後に同所性に移植を行った。4例では司及的に全ての肝葉を切除したが2例では右外側葉を残した。しかし残存するrecipient肝組織の血流は全て遮断した。無肝期に於いてはbioーpumpをもちいた門脈下大静脈シャントを使用した。 結果;donor手術に於いては全肝摘出例では出血量も少なく肝摘出が可能であったがBench Surgeryにおける肝の分離は豚の肝臓の解剖学的特殊性から双方の移植片の作成が困難であった。in situにて分離した4例ではBench Surgeryに要する時間も少なく断端の止血も切除線の確認も容易であった。Bench Surgeryにて分離を行った2例では移植後に肝静脈周囲の肝断端からの出血に加えてrecipient肝切除断端からの出血のために失った。残りの4例中2例もrecipient肝切除断端からの出血のために失ったが1例は12時間は生存し胆汁排泄も認めた。右外側葉を残した2例では移植後出血も無く胆汁排泄も良好であったが、1例は48時間後膀胱瘻縫合閉鎖部より尿の漏れがあり死亡した、1例は9時間後動物舎にて動脈カテ-テルの栓が外れ出血のため死亡した。この2例に於いては移植片には異常は認められなかった。
|