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1991 年度 実績報告書

ブタ同所性心移植を用いた心保存法および免疫学的寛容誘導法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 03454335
研究機関九州大学

研究代表者

安井 久喬  九州大学, 医学部, 助教授 (20089923)

研究分担者 松崎 浩史  九州大学, 医学部, 助手 (10211567)
益田 宗孝  九州大学, 医学部, 助手 (10190365)
河野 博之  九州大学, 医学部, 助手 (80178227)
富永 隆治  九州大学, 医学部, 講師 (70136464)
川内 義人  九州大学, 医学部, 講師 (80117093)
キーワード同所性心移植 / 心筋保護 / 心保存 / 心筋保護液 / コリンズ液 / 免疫寛容誘導
研究概要

人工心肺を用いた同所性心移植のモデルを家畜ブタにて完成させるとともに,当教室においてこれまで行ってきた,心筋保護法,移植心保存法,心機能評価法,及び免疫学的寛容誘導法のすべての研究の総決算としてbest protocolを確立し,これを人における心移植手術に応用せんとするものである.現在移植手技の確立を目指し家畜ブタを用い人工心肺下に同所性心移植実験を行っている.Donor心は九大式心筋保護液にて心停止を得た後,保存液にて単純浸漬保存した.保存液として細胞外液組成の九大式心筋保護液(I群)と,細胞内液組成のコリンズ液(II群)を用いた.保存時間は4時間,保存温度は0℃とした.結果:両群とも計5回の同所性心移植手術を施行した.人工心肺よりの離脱はI群は1例(20%),II群3例(60%)であった.不成功の主な原因としては,I群はLOS5例(100%),出血1例(20%),II群ではLOS4例(80%),出血2例(40%)であった.現在までのところ長期生存は得られていない.手技的問題:家畜豚においては体外循環時間の延長に従い,アシド-シスの進行が早く,結果的にLOSに陥る例が多く見られた.雑種成犬と比較すると比較的長時間の心肺時間に耐えうるが,系を確立し長期生存を得る為には,心保存時間および心肺時間に短縮,あるいは超低体温循環停止法,異所性心移植等の導入を考慮すべきと思われた.心保存法:ラットの実験で得られたコリンズ液による心保存の有用性は豚においては認められなかった.ラット心保存との相違点としては,大動物の実験においては心筋温を急速に低温に導入することが困難なため,細胞内組成の保存液の注入時に,細胞内へ容易にCaの流入しやすい状況に陥りやすい.また,保存中のCa濃度のコントロ-ルもラットに比べ困難である.免疫寛容誘導法の確立:今後の問題として残る.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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