研究課題/領域番号 |
03454338
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
清水 健 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60022844)
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研究分担者 |
金戸 善之 金沢医科大学, 胸部外科, 講師 (60194932)
坂本 滋 金沢医科大学, 胸部外科, 講師 (20148159)
笹木 秀幹 金沢医科大学, 胸部外科, 講師 (60153996)
滝口 智夫 金沢医科大学, 総合医学研究所・難治疾患研究部門, 教授 (50064514)
竹越 襄 金沢医科大学, 循環器内料, 教授 (40064539)
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キーワード | 人工心臓制御装置 / ポンプと生体の適合性 / 圧容積曲線 / 人工心臓の開発 / 式人工心臓 / 重回帰分析 / Ea / Ees / エネルギ-効率 |
研究概要 |
当初、人工心臓と生体との適合性を、血液凝固系、線維素溶解系・免疾学の立場からとらえる計画をたてたが、これに先駆け人工心臓の与える機械的、物理的侵襲を定量化する必要があり、本年度の研究となった。すなわち生体適合性を機械的整合性、エネルギ-効率などの観点からとらえ、これらを十分考慮し得る駆動制御装置を開発した。 【研究方法】駆動装置はアイシン精機と共同開発したリニアアクチュエ-タ-式人工心臓を用いた。制御システムは1)血液ポンプの圧容積線図をCRTモニタ-に描出する部分と2)実時間で得られる圧容積線図の情報からDeviceと生体の機械的整合性、Deviceのenergy効率、ポンプ駆動条件と血液拍出量の相関関係、駆動説件とDeviceのenergy効率の関係を重回帰分析によって算出するコンピュ-タ-analyserからなる。Mockcirculationと成山羊3頭を用いた左心補助モデルによって本制御システムの有用性を検討した。血液ポンプと生体との機械的整合性は圧容積線図から得られたEa/Eesによって算出した。エネルギ-効率は圧容積線図の面積(外的仕事量)と全消費エネルギ-の比によって求めた。また一回pump拍出量及び一回仕事量を従属変数とする重回帰分析からポンプ駆動の4つの条件:収縮期電力、拡張期電力、%systole,driving rateとの関係を検討した。 【結果】本血液ポンプは生体心と同様の可変弾性モデルの特性を有した。Deviceと生体との力学的整合成は圧容積線図面上のEs/Eesによって実時間で示された。重回帰分析によって各駆動条件から予測されるポンプの拍出量は実測値と良く相関した。このことから本制御システムは生体とDeviceの適合性を考慮したより適切な駆動条件が設定できるものと思われた。
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