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1991 年度 実績報告書

血管柄付同種骨・軟骨移植の実験的研究ー凍結保存した移植片における骨新生過程の解析ー

研究課題

研究課題/領域番号 03454366
研究機関札幌医科大学

研究代表者

薄井 正道  札幌医科大学, 医学部, 助教授 (90002328)

研究分担者 内藤 貴文  札幌医科大学, 医学部, 助手 (60192217)
キーワード同種移植 / 骨移植 / 凍結保存 / マイクロサ-ジャリ- / 免疫抑制
研究概要

1.ー85c 凍結保存骨のallograft実験。
Cyclosporin AまたはFK506を用いて免疫抑制を行った動物群(以下免疫抑制群)と免疫抑制を行わなかった動物群(以下免疫非抑制群)を以下の点で比較した。
(1)血管吻合部の開存:免疫抑制群では血管の開存は良好であった。免疫非抑制群では血管吻合部は閉塞していた。
(2)microangiogtaphy所見:免疫抑制群では、移植後24時間までは認められていた移植片の骨内血行は移植後3日目で途絶した。しかし移植約3週目で骨内血行は再開した。一方、免疫非抑制群では移植1週間目までは移植骨内部に血管像は存在しなかった。3週目でわずかに血管像がみられるようになり5週目でやや増加したが、免疫抑制群に比べて少なかった。
2.移植片にみられた新生骨の由来
ソフテックスでは免疫抑制群では術後3週目に大腿骨metahysisに骨新生が見られた。組織学的検討では免疫抑制群では、移植後1週目に移植骨周囲の骨膜下に繊維芽細胞様の形態を示す未分化な間葉系細胞と破骨細胞及び骨芽細胞が見られ始めた。移植3週目では新生骨形成がみられた。一方、免疫非抑制群では移植1週目でも骨組織は完全な壊死に陥っていた。移植3週目でも骨膜下の未分化間葉系細胞の増殖はわずかであった。これらの所見は、組織学的には移植片に温存されていた未分化間葉系細胞が血行の温存によって分裂を開始して、新生骨は作られていることを示唆していた。現在monoclonal抗体を用いてさらに検索を進めているところである。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 内藤 貴文: "血管柄付き骨移植における凍詰保存の実験的研究" 日本整形外科学会雑誌. 62. 562 (1988)

  • [文献書誌] 内藤 貴文: "血管柄付き骨移植における凍結保存の実験的研究ー第2報ー同種異系間移植例の検討ー" 日本整形外科学会雑誌. 63. S1170 (1989)

  • [文献書誌] Takafumi Naito: "An experimented study on cryopreservation of vascularized bone grafts in rats." Orthopaedic Transaction. 14. 284 (1989)

  • [文献書誌] 内藤 貴文: "ラット血管柄付骨移植における凍結保存の実験的研究第1報ー凍結が移植片に及ぼす影響について" 北海道整形災害外科学会雑誌. (1992)

  • [文献書誌] 内藤 貴文: "ラット血管柄付骨移植における凍結保存の実験的研究ー同種異系移植についてー" 日本手の外科学会雑誌. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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