研究課題/領域番号 |
03454370
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
豊岡 秀訓 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (80010362)
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研究分担者 |
天羽 敬祐 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (30045992)
横山 訓典 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00014176)
宇田川 友之 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (80213429)
槙田 浩史 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (20199657)
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キーワード | 肺動脈圧 / 肺毛細管静水圧 / アムリノン / 一酸化窒素 |
研究概要 |
前年度に引き続き麻酔下の実験動物(犬)の左下葉定流量分離潅流標本を用い、各種肺障害、肺高血圧モデルを作成し、肺動静脈圧、肺毛細管静水圧、および後毛細管抵抗/全肺血管抵抗比(Garr定数)を肺動脈閉塞後の肺動脈圧プロフィールの解析により測定した。ついで肺血管拡張薬としてフォスフォジエステラーゼIII阻害薬のアムリノン静脈内投与、EDRFの本体とされる一酸化窒素吸入投与を行い、前記パラメータに及ぼす効果を検討した。肺高血圧モデルとしてはトロンボキサン類似物質(U46619)、およびインドメサシン静脈内投与による各モデルを用いた。U46619持続投与により全肺血管抵抗は上昇し、アムリノンの投与は全肺血管抵抗および前毛細管抵抗を有意に低下させたが肺毛細管静水圧は有意な変化を示さなかった。インドメサシンは全肺血管抵抗を増加させたが、一酸化窒素(NO)20-50ppmの吸入の効果は不定であり、肺血管抵抗へ影響を及ぼさない動物と、投与開始後ただちに全肺血管抵抗が減少する動物とがみられた。肺血管の反応性のある動物では、前および後毛細管抵抗が両者とも減少したが、非反応性の動物ではいずれも変化を示さなかった。この効果の不定さの原因は不明であるが、一酸化窒素が動物に肺に届くまでの短時間にNOxに変化してしまう可能性もあり、一酸化窒素の投与法を含め更なる検討が必要であると思われた。
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