研究課題/領域番号 |
03454385
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 修 京都大学, 医学部, 教授 (70025584)
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研究分担者 |
水谷 陽一 京都大学, 医学部, 助手 (10243031)
寺地 敏郎 京都大学, 医学部, 講師 (50207487)
橋村 孝幸 京都大学, 医学部, 講師 (40189478)
大石 賢二 京都大学, 医学部, 助教授 (10152042)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | 尿路上皮腫瘍 / 殺細胞性リンパ球 / BCG / OK-432 / CDDP / PSK / TNF / BSO |
研究概要 |
1、Protein-bound Polysaccharide Kreha(PSK)がリンパ球を活性化し、リンパ球の尿路上皮腫瘍細胞傷害活性を増強させる事を証明した。さらにPSKを種々の方法で分画したところ、分子量が5万以下のα-1,4-glucanの分画にその活性が認められた。 2、免疫療法剤の1つであるBacillus Calmette Guerin(BCG)がエフェクター細胞であるリンパ球を活性化するばかりでなく、標的細胞である尿路上皮腫瘍細胞とリンパ球との結合度を上昇させることで尿路上皮腫瘍細胞のリンパ球に対する感受性をも増強させることにより、リンパ球の尿路上皮腫瘍細胞傷害活性を増強させることを明らかにした。 3、BCGとフィブリノーゲンとを混合局所投与することにより、BCGの局所での滞留時間が長くなり、BCGの尿路上皮腫瘍に対する抗腫瘍作用が増強されることを証明した。 4、OK-432がBCGのごとくリンパ球を活性化するばかりでなく、尿路上皮腫瘍細胞のRNA合成を阻害し、尿路上皮腫瘍細胞のリンパ球との結合度を上昇させることで尿路上皮腫瘍細胞のリンパ球に対する感受性をも増強させることにより、リンパ球の尿路上皮腫瘍細胞傷害活性を増強させることを証明した。 5、化学療法制の1つであるcis-diammine dichloroplatinum(II)(CDDP)が尿路上皮腫瘍細胞のDNA合成を阻害し、細胞膜を修飾することで腫瘍細胞のリンパ球に対する感受性を増強させることにより、リンパ球の尿路上皮腫瘍細胞傷害活性を増強させることを明らかにした。 6、リンパ球が腫瘍細胞に対して細胞傷害活性を示す1つの機序としてTNFなどの細胞傷害性サイトカインの産生がある。CDDP、Buthionine Sulfoximine,Pentoxifyllineが腫瘍細胞のTNF mRNAの発現レベルを低下させることでTNFに対する感受性を上昇させることを証明した。
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