研究課題/領域番号 |
03454403
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大久保 仁 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (30014111)
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研究分担者 |
野崎 信行 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (40237839)
石川 紀彦 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (60184488)
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キーワード | 中耳腔ガス代謝 / 空洞呼吸機能 / 酸素分圧 / 炭酸ガス分圧 / 粘膜ガス代謝 |
研究概要 |
中耳腔は下気道の柔らかい肺に対して硬い骨の中にある硬い肺の考え方から出発した中耳腔の呼吸生理をほぼ完了した。 即ち、中耳腔の呼吸作用(ガス代謝)は、肺呼吸の様な完全ガス交換を行なう方式でなく代謝と吸収を行なう呼吸作用である。 この証明の為に、正常中耳腔や鼓膜穿孔例などのガス分圧組成やガス代謝の拡散を速度を質量分析装置を用いて検討し、この呼吸作用が中耳伝音器の鼓膜振動効率向上に欠くべからざる働きを有する事や、従来、臨床的に中耳疾患の治療や手術に単なる病巣除去や耳小骨の連鎖修復及び耳管換気機能を重視した傾向に新たな粘膜ガス代謝を考慮した見直しを提言すると共に、乳突蜂巣削開術が中耳腔の換気機能に及ぼす影響を突きとめ、鼓室形成手術等での伝音器の再建が行なわれる際に出来るだけ乳突蜂巣を温存する事を提唱した。この結果は、従来、臨床的に生理機能を無視して先行した手術法の見直しと言う点で、今後の治療成績向上に役立つ研究である。 本研究の成果は、臨床に於ける中耳疾患の治療や手術法に新たな見解を提供し、治療向上にフィードバックする研究となった。
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