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1992 年度 実績報告書

蝸牛神経障害と再生に関する臨床的・基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03454408
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

神崎 仁  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051441)

研究分担者 井上 泰宏  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60193611)
小形 章  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70194420)
大内 利昭  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90118919)
キーワード選択的蝸牛神経障害 / 再生過程 / 経正円窓 / 蝸牛循環 / 形態的観察 / 蝸牛神経障害予防 / 低体温 / ABR
研究概要

急性実験として、モルモットを用いてsuboccipital approachおよびventral approachにより、蝸牛神経に達し、これを選択的に障害してモデル動物の作成を試みた。蝸牛循環への影響を最小限とするために、術中のレーザードップラー法による循環動態のモニターも試みた。suboccipital approachおよびventral approachを行った場合、選択的蝸牛神経障害の作成は可能であったが、定量的に障害を与えることは困難であった。また、慢性実験として、長期的な蝸牛神経の再生過程を観察するため、経正円窓的に蝸牛神経を障害し経時的な再生を電気反応および形態的観察をもって検討した。このアプローチによる蝸牛神経障害動物の対照例としては、正円窓を穿刺するのみのモデル動物を作成した。このモデル動物の形態的観察では、蝸牛神経と共に蝸牛も傷害されている例がみられた。このような例では蝸牛神経の障害は、蝸牛傷害による逆行性の障害である可能性も考えられる。また、蝸牛神経障害予防について、低体温下の蝸牛電気反応および蝸牛血流の変化について観察した。モルモットを低体温麻酔の状態にすると、中等度あるいは軽度低体温にて蝸牛電気反応の悪化が軽度となることが判明した。この現象は、低体温麻酔は蝸牛神経に対しても組織保護作用を有することを示唆すると考えられた。臨床面では当科における聴神経腫瘍患者(約250例)の術中所見(蝸牛神経モニターを含む)術後ABR、アブミ骨筋反射、OAE(耳音響放射)等、について検討した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Jin Kanzaki: "Acoustic neuroma surgery" Acta Otolaryngol(Stockh). Suppl.487. 1-163 (1991)

  • [文献書誌] 小川 茂雄 神崎 仁、大内 利昭、井上 泰宏 他: "聴力保存された聴神経腫瘍症例の手術前後の聴性脳幹反応" Audiology Japan. 34. 731-732 (1991)

  • [文献書誌] 池田 俊也 神崎 仁、大内 利昭、小形 章、他: "聴神経腫瘍小腫瘍におけるABR所見の検討" Audiology Japan. 35. 465-466 (1992)

  • [文献書誌] 山本 美奈子 神崎 仁、大内 利昭、井上 泰宏 他: "内耳道内聴神経腫瘍におけるアブミ骨筋反射測定の診断的意義" Audiology Japan. 35. 533-534 (1992)

  • [文献書誌] 山本 美奈子 井上 泰宏、神崎 仁 他: "低体温下の蝸牛血流動態および電気反応に関する検討" Otology Japan. 2. 84- (1992)

  • [文献書誌] 山本 美奈子 神崎 仁、井上 泰宏 他: "低体温下anoxiaにおける蝸牛血流動態および蝸牛電気反応に関する検討" Otology Japan. 3. 12- (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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