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1993 年度 実績報告書

蝸牛神経障害と再生に関する臨床的・基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03454408
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

神崎 仁  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051441)

研究分担者 井上 康宏  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60193611)
小形 章  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70194420)
大内 利昭  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90118919)
キーワード聴神経腫瘍 / 聴力保存 / 蝸牛神経 / 再生
研究概要

蝸牛神経障害後の再生過程を観察するためにモルモットを用いて正円窓経由で蝸牛神経を障害する実験モデルを作製した。一側耳で正円窓経由で機械的に蝸牛神経を障害し、他の一側は正円窓膜を穿破しコントロールとした。蝸牛神経障害時、障害後1、2、3、6カ月の聴力を聴性脳幹反応にて測定した。また、障害後1、2、3、6カ月に断頭、蝸牛・蝸牛神経を摘出し固定、組織学的に蝸牛神経の再生を観察した。正円窓を穿破したのみのコントロールでは正円窓膜穿破直後に聴性脳幹反応の各波の振幅がやや減少する例が認められたが、聴力閾値に変化は認められず、障害後1、2、3カ月にも聴力閾値に有意の変化はなかった。また、組織学的にも蝸牛・蝸牛神経の異常は認められなかった。一方、蝸牛神経障害耳では蝸牛神経障害によりほとんどの症例で聴力閾値は100dBSPLまで上昇し、障害後3カ月までの観察でも聴力閾値の改善は認められなかった。組織学的にも蝸牛・蝸牛神経の障害を認めたが、明らかな蝸牛神経再生は認められなかった。現在、障害後6カ月の変化を観察中である。
臨床的には聴神経腫瘍症例約250例の術前聴覚検査所見を検討し、聴神経腫瘍における蝸牛神経障害について検討するとともに、術後に聴力が保存された症例を対象として、その術後聴力閾値、語音弁別能、聴性脳幹反応の経時的変化より蝸牛神経再生の有無につき検討した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 大内利昭: "聴神経腫瘍の耳鳴-自発的擬声語表現とピッチマッチ検査成績" Audiology Japan. 36. 202-208 (1993)

  • [文献書誌] 小形章: "内耳道に限局した髄膜腫の一例" Otology Japan. 3. 235-240 (1993)

  • [文献書誌] 小形章: "聴神経腫瘍症例における岬角電気刺激検査成績" Audiology Japan. 36. 431-432 (1993)

  • [文献書誌] J.Kanzaki: "Hearing Preservation by the Extended and non-Extended Middle Cramal Fossa Approach in Acoustic Neuroma Surgery" Skull Base Surgery Surgery. (印刷中).

  • [文献書誌] 神崎仁: "図説 神経耳科・頭癌底手術" メジカルビュー社, 225 (1993)

  • [文献書誌] 神崎仁: "耳鼻咽喉科頭頚部外科Mook2d 耳の手術" 金原出版, 194 (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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