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1992 年度 実績報告書

角膜内皮細胞創傷治癒過程における細胞骨格の役割と生理活性物質の影響

研究課題

研究課題/領域番号 03454418
研究機関東京大学

研究代表者

水流 忠彦  東京大学, 医学部(病)角膜移植部, 助教授 (90126128)

キーワード角膜内皮細胞 / 組織培養 / 創傷治癒 / 細胞骨格 / 微小管 / デメコルシン
研究概要

角膜内皮細胞の創傷治癒過程における細胞骨格の役割と生理活性物質の影響を検討する目的で、家兎角膜内皮細胞を培養し、培養細胞層に実験的に創傷を作成した。受傷に伴う細胞増殖の影響を除く目的で、培養液中に5-Fluorouracilを加えた。培養液中に微小管重合阻害剤であるデメコルシンを0.1〜10μg1ml加え、細胞内の微小管が受ける影響をα-チュブリンに対するモノフローナル抗体を用いて蛍光免疫組織染色を行なった。デメフルミン0.1μg1mlの濃度では細胞の微小管構造に異常は見られなかったが、1.0及び10μg1mlの濃度では微小管の構造に明らかな異常が見られた。一方、ローダミン-ファロイディンでF-アクチンを染色した結果では、デメコルシンはアクチンの構造には異常を来たさなかった。角膜内皮細胞に作成した実験的創傷の治癒過程を定量的に検討した結果、デメコルシン濃度が0.1μg1mlでは対照群と治癒速度において有意な差は見られなかったが、1.0及び10μgでは濃度依存的に治癒速度の有意な遅延が見られた。従って角膜内皮細胞の創傷治癒過程における細胞の移動には、微小管が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。一方、培養液中に生理活性物質の一つであるプロスタグランジン(PG)E_2を加えて、微小管とアクチンの構造に与える影響を検討したところ、免疫組織学的にはとくに影響を及ぼさなかった。また創傷治癒速度にも有意の影響を与えなかった。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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