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1992 年度 実績報告書

エナメル質中のヒドロキシアパタイト結晶の形成過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 03454439
研究機関鶴見大学

研究代表者

清水 正春  鶴見大学, 歯学部, 教授 (40064357)

研究分担者 山越 康雄  鶴見大学, 歯学部, 助手 (20182470)
川本 忠文  鶴見大学, 歯学部, 助手 (60148046)
キーワードエナメル質 / ヒドロキシアパタイト結晶 / ACP / DCPD / OCP
研究概要

前年度の研究により、ラットの下顎切歯の基質形成期と成熟期のSA領域とRA領域のエナメル質に輸送されるカルシウムイオンとリン酸イオンの量とその比が領域により異なることが明らかになった。本研究では、このようなカルシウムイオンとリン酸イオンの輸送状態とそれぞれの領域に存在しているリン酸カルシウム結晶の関係を明らかにするために、9日齢ラットの下顎切歯から厚さ3〜20μmの凍結乾燥切片を作製し、基質形成期と成熟期のSA領域とRA領域のエナメル質をX線マイクロアナライザー、X線回折装置、フーリエ変換赤外吸収装置を用いて分析した。また、GBHA染色に対する染色性によってリン酸カルシウム結晶の種類の違いを検討した。
X線マイクロアナライザーによる元素分析の結果は、基質形成期のエナメル質中には水で容易に溶出されるリン酸が比較的多いことを示すとともに、HAPとは異なったリン酸カルシウムの固相が存在していることを示した。X線回折ではHAP以外の回折像は認められなかったが、フーリエ変換赤外吸収からは第二リン酸カルシウム(DCPD)の存在を示す波数1122cm^<-1>のピークとリン酸8カルシウム(OCP)の存在を示す波数1119cm^<-1>のピークまたOCPを経て形成されたヒドロキシアパタイト結晶を分析した時に得られる波数1115cm^<-1>のピークが観察された。また、GBHA染色の結果は非晶質リン酸カルシウム(ACP)の存在を示唆していた。成熟期の分析では、既に存在しているHAPの影響によりHAP以外にはACPしか検出できなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 川本 忠文: "エナメル質、象牙質、骨組織へ輸送されるカルシウムイオンとリン酸イオンの比と輸送様式" Archives of Comparative Biology of Tooth Enamel. 3. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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