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1991 年度 実績報告書

動物実験モデルを用いた顎舌異常運動症の解析

研究課題

研究課題/領域番号 03454463
研究機関大阪大学

研究代表者

松矢 篤三  大阪大学, 歯学部 口腔外科学第一講座, 教授 (40028759)

研究分担者 古郷 幹彦  大阪大学, 歯学部・口腔外科学第一講座, 助手 (20205371)
森本 俊文  大阪大学, 歯学部 口腔生理学講座, 教授 (20028731)
キーワードJaw Movement / Tongue Movement / Respiration
研究概要

Oral dyskinesia、舌弄癖等の異常運動を解析するために、まず本年度は開閉口筋および外舌筋の統合運動を明らかとし、指標として使うべく、成犬の咀嚼筋と外舌筋の呼吸性筋放電の観察から行なった。咀嚼筋として咬筋(閉口筋)、顎二腹筋前腹(開口筋)、外舌筋として茎突舌筋、オトガイ舌筋の呼吸性筋活動を観察し、デ-タレコ-ダ-(PCー108M)に記録した。再呼吸回路を用いて動脈血中のPaCO_2の上昇とPaO_2低下を促すと、咬筋、顎二腹筋前腹、茎突舌筋、オトガイ舌筋の全てから呼吸性の筋放電が観察された。その活動は咬筋においては呼息から吸息時にかけて、顎二腹筋前腹からは呼息相に同期して、茎突舌筋、オトガイ舌筋では吸息相に同期して認められた。ことに、茎突舌筋、オトガイ舌筋においては呼吸性活動の発現はPaCO_2の上昇により影響されることが明らかとなった。そこでまず、茎突舌筋、オトガイ舌筋の呼吸性活動の役割について検討するため、実験的に気流を流したところ両筋の呼吸性活動により経口気流が増大することが明らかとなった。この活動は口腔咽頭の気流知覚により増幅されることも認められた。電気刺激装置SENー7203、SSー102Jを用いて、下喉頭神経の分枝に電気刺激を与えて、声門の動きによる影響も併せて観察したところ声門閉鎖運動は上喉頭神経の求心性回路を通してオトガイ舌筋の呼吸性活動を抑制することが示された。下顎骨を切断し、オトガイ部を前後させ、舌根部の広さを変えると、舌根部の狭窄によりオトガイ舌筋の活動が増幅され、拡大により茎突舌筋の活動が増幅された。以上の結果より咬合に異常なく、顎舌の異常運動の認められない状態では、閉口筋、開口筋、外舌筋に呼吸に併う筋活動が認められ、さらに外舌筋の動きは舌根部の広さを調節し、経口呼吸を促進することが明らかとなった。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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