研究課題/領域番号 |
03454474
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科・放射線系歯学
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
瀬戸 完一 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60064367)
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研究分担者 |
石井 宏昭 鶴見大学, 歯学部, 講師 (50168176)
尾口 仁志 鶴見大学, 歯学部, 講師 (40169256)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | 人工骨 / チタン合金 / ハイドロキシアパタイト / 高速ジェットフレーム溶射法 / 基礎研究 |
研究概要 |
人工骨の開発を目的にチタン合金にハイドロキシアパタイトをコーティングしたものを開発した。基材となったチタン合金に生体骨と同様の形態を付与する目的でφ0.6mm、φ1mmのHoleを形成した。チタン合金は粘弾性が強く又細孔であった事から技術上因難を極めた。φ0.6mmが最少であり、それ以下は全て特殊ドリルが破壊する結果となり、チタン合金加工の限界が示された。φ0.6mm、φ1.0mmで人工骨の骨格を作製し物理的強度を計測した。繰り返し波形:Sin波、繰り返し速度10HZ、試験荷重、最大50Kgζ〜最少10Kgζ、試験回数2×13回を条件とし島津サーボパルサEHF-FBI-10L型を用いた。その結果、人工骨形状に全く異常がなく、特に蛋の変化に注目したが、特定部位に蛋が集中することなく、又ハイドロキシアパタイトコーティング層の破壊も認められず1N-vitvoでの開発第1段階を終了した。尚、製作及び強度試験に約半年間要した。 ビーグル犬脛骨を用いた1N-vivoの実験を行ったが、当初2方向でのミニプレート固定において容易がはずれ骨折状態になる事から、3方向さらに石膏包帯による内・外固定法を行った。3ヶ月及び6ヶ月後にサンプルを摘出したが人工骨と生体骨との合はなされず、線維組織の介在が認められ、又φ0.6mm及びφ1mmのホールにも骨組織は形成されなかった。原因としては、初期固定は得られたものの継続した固定が得られなかった事、実験に用いた人工骨の大きさが脛骨においては大きすぎ動的状態(ストレス下)において耐えられなかった事が考察された。今回の実験からは上記の事が明らかになったが、人工骨の大きさを小さくする事、固定をミニプレートから、A・Oプレートに変え固定力を強くする事、又さらに弾性を持った基材(高分子材料)等の開発が今後の課題として考えられた。
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