研究概要 |
教育分野におけるコンピュータ教育支援システム(CAI)の発達は著しいが,歯科教育分野においてはその開発は遅れている.我々は,歯科矯正学の実習内容を経時的かつ立体的に理解するために,文字,絵,音などを同時に取り扱うことのできる統合型の情報伝達ツールであるハイパーカードにより,学生技工実習用プログラムをマッキントッシュにて作成した. (方法) 8メガバイトラム,コプロセッサを内蔵し,80メガバイトハードディスクを付与した32ビット型パーソナルコンピュータマッキントッシュIICiをホストコンピュータとして,以下の手順で作業を行った。 1.マッキントッシュIICiのビデオボードであるラスターブスのビデオ端子による技工実習の取り込み。 2.取り込んだ画像よりフィールドの作成。 3.フィールドを含むカードにハイパーカードのプログラム言語であるハイパートークによりボタンを作成し,それぞれのカードのリンク。 (結果)カードの重ね合わせによる動きの作成と音の再生により,実習の細部にわたり理解が容易で,反復学習が可能である。それぞれのカードがリンクされているため,自由にどのカードにも移動できる。ボタンの作成により,コンピュータについての専門的な知識は不要である。 (結論)今回我々が開発したスタックは,ユーザインターフェースが良好で,どのカードにも自由に移動することができ,音声,図などを用いて学生に教育内容をフィードバックすることにより,学生の教育効果が上がるものと推察された
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