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1992 年度 実績報告書

細胞ーコラーゲンの相互作用の制御を目指した粘着性蛋白質の機能部位の解析

研究課題

研究課題/領域番号 03454498
研究機関東京工業大学

研究代表者

齋藤 佑尚  東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (30134810)

研究分担者 高木 淳一  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (90212000)
キーワードフォンビルブランド因子 / プロポリペプチド / コラーゲン / 血小板凝集 / ホスホリパーゼA_2 / Fc受容体 / デカペプチド
研究概要

1.I型コラーゲンにおけるフォンビルプランド因子(vWF)と同因子のプロポリペプチド(pp-vWF)の結合部位の関係。 vWFは、血小板がコラーゲンによって凝集する際、コラーゲンに結合し凝集には必須であると言われている。一方、pp-vWFはコラーゲンに結合するが、逆に凝集を阻害することを私たちは発見している。即ち同一の前駆体から産生される二つの分子が逆の生理作用を示すのである。その原因を探る目的で、両者がコラーゲンの同じ場所に結合するか否かを検討したところ、異なる場所に結合することが判明した。
2.pp-vWFに対する抗体による血小板の凝集。 pp-vWFは血小板a顆粒中に貯蔵されていると考えられていたが、表面にも存在することを私たちは発見している。そこで、pp-vWFの抗体を血小板に反応させたところ血小板のフォスフォリパーゼA_2が活性化され、トロンボキサンA_2が産生され血小板が凝集した。さらにこの際、抗体のFc部分がその受容体に結合することが必須であることも明らかにした。この抗体による血小板の凝集は、コラーゲンによるそれと極めて類似しており、将来さらに検討する価値があると考えられる。
3.pp-vWFのコラーゲンに結合する部位の限定。 昨年度の研究で得られたpp-vWFがコラーゲンに結合するのを阻害するフラグメントのアミノ酸配列をもとに、各種合成ペプチドを合成した。上述のフラグメントがコラーゲンに結合するのを阻害するという活性を指標として次の配列を有するアミノ酸10残基よりなるペプチドWREPSFCALSを得た。このデカペプチドが実際にI型コラーゲンに結合することを確認した。さらにヒトのpp-vにもとずくデカペプチドWREPGRCELNも同様の活性を有していた。さらにこれらのデカペプチドが血小板凝集を阻害することも判明したので、そのメカニズムについて検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tomoko Usui: "Propolypetide and mature portions of von Wellebrand factor of bovine origin recognize different sites on type-I collagen obtained from bovine tendon" European Journal of Biochemistry. 205. 363-367 (1992)

  • [文献書誌] Keiko Hashimoto: "Activation of phospholipases in platelets by polyclonal antibodies against a surface membrane protein" Biochimica et Biopysica Acta. 1165. 27-31 (1992)

  • [文献書誌] Junichi Takagi: "A collagen/gelatin-binding decapeptide from bovine propolypeptide of von Willebrand factor" Biochemistry. 31. 8530-8534 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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