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1992 年度 実績報告書

エンドセリンファミリーの生合成と分泌機構ならびに細胞内情報伝達系に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03454512
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

平田 結喜緒  東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (50135787)

研究分担者 丸茂 文昭  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00050443)
キーワードエンドセリン / レセプター / 発現 / 局所因子 / ホルモン
研究概要

エンドセリン(ET)-1の血管外組織での発現ならびにそのレセプターと機能は不明である。非内皮系組織としてヒト関節滑膜、子官脱落膜、卵巣顆粒膜、副甲状腺腫ならびに副腎皮質腺腫を用いてETファミリーの発現と生合成をノーザン解析、RIA、克疫組織化学により、またレセプターサブタノプの発現はノーザン解析、アフィニティーラベル法、結合実験により検討した。培養関節滑膜細胞にはET-1mRNAの発現とET-1の合成分泌がみとめられ、またET_Aレセプターの発現もみられた。子官脱落膜細胞も多量のET-1の合成分泌がみられ、ET-1mRNAとET_AレセプターmRNAの同時発現がみられた。顆粒膜細胞にはET_Bレセプターが存在し、ET-1をET-3によるフォスファチジール応答と細胞内Ca^<2+>の上昇がみられた。副甲状腺および副腎皮質の腺腫にはET-1とET-3mRNAならびにET_AとET_BレセプターのmRNAの同時発現がみられたが、その比率は個々の組織によって差異があり、一定の傾向をみとめなかった。またET-1は副腎皮質細胞ではアルドステロン分泌に促進的、副甲状腺細胞ではDTH分泌に抑制的に作用した。以上の研究成積からETファミリーは血管内皮以外に多彩な細胞で発現し、同時にET_A、ET_Bレセプターも同時に発現しており各細胞での発現量が異っている。すなわちETおよびそのレセプターは広範な組織で局所因子として作用し、滑膜細胞では炎症や増殖因子として関節炎の発症に、卵巣や子官でもホルモン分泌や増殖に、副腎皮質や副甲状腺ではホルモン分泌や増殖に関っているものと推定される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Imai,T.: "Induction of endothelin-1 gene by angiotensin and vasopressin in endothelial cells." Hypertension. 19. 753-757 (1992)

  • [文献書誌] Eguchi,S.: "Endothelin receptcrs in human parathyroid gland." Biochem.Biophys.Res.Commun.184. 1448-1455 (1992)

  • [文献書誌] Miyasaka,N.: "Increased production of endothelin-1 in inflammatory avthritides." Arthritis Rheum.35. 397-400 (1992)

  • [文献書誌] Kamada,S.: "Direct effect of endothelin-1 on granulosa cells of porcine ovary." J.Endocrinol.134. 59-66 (1992)

  • [文献書誌] Kubota,T.: "Synthesis and release of endothelin-1 by human decidual cells." J.clin,Endocrinol. 75. 1230-1234 (1992)

  • [文献書誌] Imai,T.: "Concomitant expression of receptor subtype and isopeptide of endothelin by human adrenal gland." Biochem.Bicphys.Res.Commun.182. 1115-1121 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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